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トメレル、パチンコ店活用のシェア駐車場を初出展

2026年5月28日 (木)

イベント東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催されている「運輸安全・物流DX EXPO 2026」(5月27日-29日)。物流業界の「人材不足対策」や安全運行、DX(デジタルトランスフォーメーション)に焦点が当てられるなか、グローリーナスカ(東京都墨田区)のブースが大きな賑わいを見せている。同社は、トラック用シェア駐車場マッチングサービス「トメレル」を出展し、単なる休憩スペースにとどまらない、物流効率化の新たな拠点のあり方を提案した。物流関係の展示会には、初の出展となる。

パチンコ店の駐車場をトラックの深夜休憩・中継積み替え地に提供

トメレルは、物流業界において深刻化していた「トラックドライバーの休憩・休息場所不足」の解消、2024年問題(働き方改革関連法による労働時間管理の厳格化)への対応を目指して立ち上げられた事業。

パチンコ店や商業施設などが保有する広大な平面駐車場に着目し、空いている時間帯やスペースをトラック向けに開放。運送会社と駐車場提供者を結ぶシェアリングプラットフォームとして、2年半にわたる綿密な社会実験(実証実験)を経て本格展開へと至った。

▲グローリーナスカのブース

ドライバーが確実に、かつ安心・安全に駐車して法定休憩(430休憩)や夜間の休息を取れる環境を提供することで、路上駐車の削減や労働環境の改善に直結する仕組みとして高く評価されている。

進化する活用事例、建材から新聞まで「積み替え・中継のハブ」へ

当初は長距離ドライバーの休息や待機、中継輸送におけるドライバー交代などを主な用途としていたトメレルだが、最近ではその活用の幅がさらに広がっている。展示会場では、物流の効率化やラストワンマイル対策に貢献する具体的な事例が紹介された。

具体的な活用方法として、まずは建材輸送のドッキング拠点としての利用が挙げられる。長距離を幹線輸送してきた大型トラックから、狭い道路が多い住宅街の現場へ進入しやすい小から中型トラックへと建材を積み替える(ドッキング)場所として、トメレルの駐車場が効果的に活用されている。また、新聞の共同配送ハブとしての機能も注目を集めている。各社共同で一括配送されてきた新聞を、駐車場内で新聞社ごとに軽バンへと積み替え、それぞれの販売店へと効率的に運ぶ中継拠点としても機能しており、ラストワンマイルの配送効率化に大きく貢献している。

都市部や目的地周辺の広いスペースを一時的な作業場や中継地として利活用することで、運送会社は自前で莫大な投資をして拠点を整備する必要がなくなり、輸送効率の大幅な向上を実現している。

親会社グローリーの「コンビニ連携・車中泊事業」との将来的な連携

また同社は、今後、親会社であるグローリーとの連携強化を検討しているという。グローリーは、大手コンビニエンスストアや日本RV協会と連携し、店舗の駐車場を安心・安全な車中泊スペース「RVパーク」として一般向けに貸し出す実証実験を展開している。24時間有人営業というコンビニの利便性と安心感を活かした、くるま旅をサポートするユニークな取り組みだ。

今後は、このグローリーが進める「コンビニ連携車中泊事業」と、グローリーナスカの「トメレル事業」との連携を検討している。一般向けの車中泊インフラと、トラック向けの物流インフラをクロスオーバー・融合させることで、より広範で強固なシナジーが期待される。

誰でも使える中継拠点活用で、ドライバーの負荷軽減を

現在、国土交通省が中継拠点の開発を強く推奨しており、今後は関連する法改正も進められる見込みだ。こうした中継輸送の普及は、物流全体の効率化を推し進めるだけでなく、ドライバーの日帰り運行の実現や、長時間の連続運転削減に直結する。ドライバーの身体的・精神的な負荷軽減は、運行の安全性を高め、事故発生リスクの大幅な低減にもつながる極めて重要なアプローチである。

昨今はAIなどを活用したルート最適化システムの開発が急速に進んでいるが、今後はトメレルが提供するような草の根的な中継拠点データもシステムへと織り込み、それらを前提とした最適な配送ルート設定が自動化されることが望まれる。これが実現すれば、個別企業の枠を超えたより広範囲な物流効率化が加速すると同時に、重大事故の発生を防ぐなど、持続可能な社会の実現に向けた大きな好影響を及ぼすに違いない。グローリーナスカが提唱するトメレルは、単なる駐車スペースの確保を超え、これからのスマート物流を草の根から支える不可欠なインフラとしての可能性を大いに秘めている。