調査・データ産労総合研究所は、2026年度の新卒者の初任給を引き上げた企業が77.9%となり、同じ設問を設けた1997年度以降で最高になったとする調査結果をまとめた。2025年度の72.0%から5.9ポイント上昇し、人手不足や採用競争を背景に、企業が新卒者の処遇改善を進めている実態が示された。
調査は26年4月から5月にかけ、同研究所の会員企業と上場企業から任意に抽出した3000社を対象に郵送で実施し、294社の回答を集計した。
初任給を引き上げた理由は、複数回答で「人材を確保するため」が71.2%と最も多く、「在籍者のベースアップがあったため」が44.1%で続いた。一方、据え置いた企業は18.4%で、前年の23.8%から低下した。初任給を引き下げた企業は4年連続でなかった。
企業規模別の引き上げ割合は、従業員1000人以上が88.9%、300人から999人が91.0%、299人以下が63.2%となり、大企業・中堅企業と中小企業の間で差がみられた。産業別では、製造業が84.3%、非製造業が74.5%だった。
学歴別の一律初任給は、大学卒が前年比4.86%増の25万880円、高校卒が6.56%増の21万1814円だった。大学卒は大企業が26万5632円、中堅企業が25万2502円、中小企業が24万836円。高校卒はそれぞれ22万1783円、21万3510円、20万2523円となり、企業規模が大きいほど初任給の水準が高かった。
高校卒では中堅企業の増加率が7.46%と最も高く、大企業は6.78%、中小企業は5.44%だった。大学卒でも大企業が5.64%、中堅企業が5.50%、中小企業が3.86%となり、中小企業では引き上げ率が相対的に低かった。
基本賃金に固定残業代を含める企業は6.5%あり、設定時間は20時間が最多だった。初任給の水準を比較する際には、基本給と固定残業代の内訳を確認する必要がある。
新入社員に何らかの夏季賞与や一時金を支給する企業は78.9%で、前年の81.8%から2.9ポイント低下した。支給方法は一定額の寸志などが68.5%を占め、平均支給額は大学卒が10万836円、高校卒が8万2811円だった。
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