行政・団体国土交通省港湾局は5月29日、「港湾施設の利用可否判断に係るガイドライン」を改訂したと発表した。2024年の能登半島地震で、緊急物資輸送や支援船受け入れに向けた岸壁利用判断の迅速化が課題となったことを踏まえ、港湾施設の利用可否を迅速に判断するための数値解析の考え方や検討項目を追加した。
改訂版では、海上支援ネットワークを構成する係留施設を対象に、「事前の数値解析」に必要な考え方を整理。本震・余震を含む地震動設定や、施設利用時の載荷重、船舶のけん引力などを踏まえた解析条件を具体化した。加えて、ケーソンの滑動や転倒リスク、残留傾斜角と利用可能な牽引力の関係など、利用可否判断基準の例も盛り込んだ。
ガイドラインでは、発災前の準備として平面図や土質条件など基本情報の整理、事前計測、利用可否判断基準設定、関係機関との情報共有などを求めている。発災後は現地調査や地震動把握を通じ、港湾施設の利用継続可否を迅速に判断する流れを示した。
近年は大規模地震や豪雨災害への備えとして、港湾を活用した海上輸送ネットワークの重要性が高まっている。港湾機能の早期確認は、緊急物資輸送や代替輸送ルート確保に直結するため、今回の改訂は災害時の海上物流支援体制強化につながる取り組みといえそうだ。
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