調査・データマッキンゼー・アンド・カンパニー(米国)は11日、自動運転技術の普及時期や開発投資動向に関するホワイトペーパーを発表した。欧州、北米、アジアの自動車、運輸、ソフトウエア分野のスタートアップや大手企業、大学、地図・ナビゲーション関連組織などの意思決定者91人を対象に実施した調査結果をまとめたもので、自動運転業界の焦点が「完全自動化」から「商用化の勝ち筋」へ移りつつあることを示した。
調査によると、多くの自動運転ユースケースで本格普及時期は2023年調査時点の予測より平均1-2年後ろ倒しとなった。レベル4・5のロボタクシーの本格展開は2030年、都市部L4自家用車の実証実験および最終目的地までの完全自動運転トラックは2032年と予測されている。
物流業界にも関わる自動運転トラックについては、高額な開発コストが課題となっている。ロボタクシーや最終目的地までの完全自動運転トラックでは、ソフトウエアだけで30億アメリカ・ドル超の投資が必要になる可能性があるという。ADAS(先進運転支援システム)や自動運転開発における最大の課題は高額なコストで、特にソフトウエア開発、統合・試験・検証、データ収集・保存に改善余地の大きいコスト要因があるとしている。
また、専門家の61%は中国独自の技術スタックが形成されると予測しており、自動運転技術は単一のグローバル標準ではなく、地域ごとの要件や規制、サプライチェーンに応じて分化する可能性があると分析した。ソフトウエア開発では、E2E(エンド・ツー・エンド)AI単独ではなく、従来型アルゴリズムとE2Eを組み合わせたハイブリッド型が主流になるとの見方が優勢だった。
同社は、日本企業に対し、量販車市場で価値を生むL2+/ADAS、プレミアム車向けL3、都市部ロボタクシー、自動運転トラックなど、ユースケースごとに投資優先順位を見極めることが重要だとしている。
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