調査・データ矢野経済研究所(東京都中野区)は15日、国内の紙パッケージ市場に関する調査結果を発表した。段ボール、紙器、紙カップ、液体紙カートン、紙袋、パルプモールドの6分野を対象とした市場規模は、2024年度が前年度比2.2%増の1兆9513億4500万円となり、26年度には同3.1%増の2兆475億3000万円に達すると予測した。
近年は物価高による消費者の買い控えが紙パッケージ需要を押し下げているものの、スーパーマーケットやコンビニエンスストアで販売されるプライベートブランド商品やインスタント食品が需要を下支えした。また、節約志向の高まりを背景にファストフード向け需要も堅調に推移し、市場全体の落ち込みを抑えた。
用途別では、段ボールと紙袋を含む「外箱・外袋」、紙器による「中箱」、紙カップや液体紙カートンによる「一次容器」のいずれも金額ベースでは増加傾向にある。一方、重量ベースでは外箱・外袋と中箱が減少基調にあるのに対し、一次容器は横ばいから微増で推移している。
市場拡大を支えているのは需要増ではなく価格上昇だ。紙パッケージ事業者は22年度以降、原燃料費や物流費、人件費の上昇を受けて価格転嫁を断続的に実施しており、単価上昇が市場規模を押し上げている。25年度の市場規模は前年度比1.8%増の1兆9868億3000万円となる見込み。
今後は人口減少や少子高齢化に加え、ブランドオーナーのコスト削減意識の高まりによる省包装化の進展が需要の下押し要因になるとみられる。一方で、中東情勢などを背景とした原燃料費の高騰や人手不足による人件費上昇などから、価格転嫁の動きは継続すると予想される。このため26年度の紙パッケージ市場は2兆円規模に達すると見込まれている。
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