国際米航空機メーカーのベータ・テクノロジーズは10日、米運輸省と連邦航空局(FAA)が進めるeVTOL(電動垂直離着陸機)統合パイロットプログラム「eIPP」の一環として、電動固定翼機による初の運航実証を完了したと発表した。製造臓器を輸送し、医療分野における電動航空機の実用性を検証した。
実証はペンシルベニア州運輸局、バージニア州航空局、メリーランド州航空局などと連携して実施。バージニア工科大学モンゴメリー・エグゼクティブ空港、シャーロッツビル・アルベマール空港、メリーランド州のフレデリック市営空港、マーティン州立空港を結ぶ275海里の区間を飛行し、複数州にまたがる日常的な運航を想定した。
使用したのは、通常離着陸型の電動航空機「ALIA CTOL」。ベータは垂直離着陸型の「ALIA VTOL」も開発しており、これまでにシリーズ全体で16万海里以上を飛行した。米国とカナダでは123か所に充電インフラを整備しているという。
輸送した製造臓器は、バイオ医薬品会社ユナイテッド・セラピューティクス(米国)が開発を進めている。同社とベータは、製造臓器の商用化を見据え、電動航空機による配送体制の構築を進めてきた。輸送コストやCO2排出量の低減に加え、緊急性の高い臓器輸送の信頼性向上を狙う。
eIPPは、航空機メーカーや運航事業者、州・地方政府、空港、連邦機関が連携し、先進航空モビリティー(AAM)を既存の航空交通システムに安全に組み込むための運航データを収集する制度。今後は少なくとも全米26州に対象を広げ、医療、貨物、防衛などの用途で実証を進める。
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