調査・データA.T. カーニー(東京都港区)は16日、関税の不確実性やリスク、機会への対応を支援する論考「Kearney関税影響分析モデル」を公開したと発表した。
米国を中心に関税政策の変更や報復措置、一時停止、再交渉が相次ぐ中、企業はサプライチェーン全体への影響を迅速に把握し、適切な対応を講じる必要性が高まっている。一方で、製品ごとのHTS(統一関税率表)分類や原産国の特定、コストやマージンへの影響分析は膨大な作業となり、新たな関税措置が発表されるたびに分析をやり直す負担が課題となっている。
同モデルでは、「予見」「優先順位付け」「対応」「オーナーシップ」の4領域を軸に、短期と中長期の施策を整理する。30日、60日、90日先の政策動向を想定しながら、サプライヤーとの関税負担交渉や価格戦略の見直しといった即時対応に加え、生産拠点や物流ネットワークの再設計など1~2年を見据えた施策も検討できる。
また、Kearneyが開発したAIエージェント群が、企業の使用・製造・販売する全製品・部品を適切なHTSコードへ分類する作業を支援し、担当者は分類結果の確認に専念できる。さらに、社内の基幹システムデータと経済・政策・市場データを統合し、顧客やサプライヤー、国・地域、製品カテゴリーごとの影響を分析することで、調達先の見直しや物流ネットワークの最適化など具体的な対応策の立案につなげる。
加えて、関税影響の大きい部品の代替調達、生産拠点の再配置、物流ネットワークの最適化、サプライヤーとのコスト分担なども選択肢として提示する。コスト、サプライチェーン、マージンへの影響を一元管理するデータ基盤を構築し、企業が関税リスクに継続的に対応できる体制づくりを支援するとしている。
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