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駐日オランダ王国大使館 経済・気候政策省企業誘致局がセミナーを開催

オランダが説く欧州物流、規制対応は先手で

2026年8月31日 (月)

イベントオランダ経済・気候政策省企業誘致局(NFIA)は2026年9月中旬、日本企業へ向けた物流セミナーを東京と大阪で開催する。EU(欧州連合)のCBAM(炭素国境調整メカニズム)など最新環境規制を扱う。同局のエド・デ・ロンデ駐日代表が本誌の単独取材に応じた。日本企業が、欧州の税関や政府機関と直接対話して事前準備を進める重要性を訴えた。

▲経済・気候政策省企業誘致局 駐日代表 エド・デ・ロンデ氏

両国は400年を超える貿易の歴史を持つ。1970年代の日本の輸出拡大を背景に、多数の物流企業やメーカーが欧州の玄関口として同国に拠点を構える。現在600社の日本企業がオランダ国内に900か所で展開し、5万2000人の雇用を生み出す。同国の国内総生産の14パーセントにあたる1230億ユーロをサプライチェーン関連産業が占める。デ・ロンデ氏はマイナス70度を保つワクチンの分配拠点となった実績を挙げ、高度なコールドチェーン物流を強みと語る。

同国は水深の深いロッテルダム港を擁し、大型船の欧州向け荷下ろし拠点として機能する。世界300都市近くへ直行便を飛ばすスキポール国際空港を備え、効率的な物流ハブの役割を果たす。税関は電子インボイスなどを導入し、船の到着前にアルゴリズムを用いた審査を完了して通関の遅延を排除した。

▲欧州物流ハブとしてのオランダ(出所:Invest in Holland)

税制面の優位性も際立つ。EUへの輸入時、VAT(付加価値税)の支払いを定期申告時まで延期できる繰延制度を設ける。在庫への資金拘束を防ぎ、手元の資金を事業投資へ有効に振り向ける利点を持つ。EC(電子商取引)の拡大でアジアから安価な小口パッケージが急増するなか、欧州はルール整備を急ぐ。CBAMなどを導入し、サプライチェーンの透明性を強く求める。コンプライアンスを遵守する企業は手続きを迅速化して恩恵を与え、ルールを守らない企業には厳格に対応する方針だ。

日本とEUはAEO(認定事業者)制度の相互承認を実施する。日本で認証を得た企業は欧州でも円滑な通関の恩恵を享受する。

▲相互承認の一般的効果例(出所:財務省関税局)

セミナーは9月14日にグランフロント大阪(大阪市北区)、15日に駐日オランダ王国大使館(東京都港区)、16日に機械振興会館(東京都港区)で開く。

14日は西日本地域の中堅企業から大手企業を対象に据える。15日は自社物流を持たない中堅企業に焦点を当てる。16日は自社物流を持つ多国籍企業向けとし、プログラムを分けた。JETRO(日本貿易振興機構)や日本機械輸出組合も開催に協力する。

同氏は規則変化の事前把握が対応費用の抑制に直結すると強調した。セミナーにはLonden & Van Holland(ロンデン・アンド・ヴァン・ホランド、オランダ)やPwC NL(プライスウォーターハウスクーパース、オランダ)、ACT Solutions Japan(アクトソリューションズジャパン、東京都千代田区)などの専門家が登壇。専門家と直接対話し、個別相談ができる貴重な場だ。欧州進出を検討する企業だけでなく、既にオランダに進出し活発に事業展開を行う企業にも、積極的な参加を呼びかけた。

セミナー開催のご案内

駐日オランダ王国大使館 経済・気候政策省企業誘致局では、物流・サプライチェーンやEUの関税・環境規制、税制など、欧州ビジネスに関わる最新情報を紹介するセミナーを開催します。大阪・東京で開催される各セミナーの概要は以下のとおりです。

9月14日(月)大阪セミナー
オランダ物流税制とEU関税・環境規制 (CBAM)

【対象】西日本エリアの大手・中堅企業から中小企業まで、オランダに拠点を有する企業、または設立をご検討中の企業の皆様。

【内容】在大阪オランダ王国総領事館との共催、日本貿易振興機構(JETRO)の後援により開催します。オランダにおける日本企業の動向、スキポール国際空港の新戦略、EU関税制度の最新情報、CBAMの概要と実務上の対応についてご紹介します。

9月15日(火)東京セミナー
オランダ物流税制とEU環境規制(CBAM)

【対象】主に欧州市場への進出を検討されている中小企業の皆様。

【内容】JETROの後援により開催します。オランダでの日本企業の動向、物流事情、スキポール国際空港の新戦略に加え、欧州物流拠点としてのオランダの税制上の優位性や、今年から本格適用されたCBAMについて分かりやすく解説します。

9月16日(水)東京セミナー
革新が進む欧州・オランダ物流とEU関税・環境規制 (CBAM)

【対象】オランダに拠点を有する、または設立を予定している企業を中心に、欧州サプライチェーンの最適化を検討されている大手・中堅企業の皆様。

【内容】日本機械輸出組合(JMC)との共催により開催します。オランダにおける日本企業の動向、スキポール国際空港の新戦略、EU関税制度の最新情報、CBAMへの対応について詳しくご紹介します。

各セミナー終了後には、登壇者・専門家および参加者の皆様とのネットワーキングの機会として懇親会を予定しております。

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