国際フェデックス(米国)は3日、年末の輸送繁忙期に向け、アジア太平洋地域と米国を結ぶ航空貨物ネットワークを拡充したと発表した。ボーイング777F貨物機を週5便運航する新たなサービスにより、輸送能力を週567トン増強する。半導体やAI関連設備、データセンター向け機器、高付加価値のEC(電子商取引)貨物など、需要拡大が見込まれる分野の輸送に対応する。
新サービスは、中国・広州のアジア太平洋ハブを中心に、上海、大阪、フィリピン・クラークの各拠点を組み合わせた3つの運航ルートで構成する。米アラスカ州アンカレジを経由し、テネシー州メンフィスのフェデックス世界ハブへ接続する。シンガポール、マレーシア、タイ、ベトナムなどの東南アジア諸国や香港からも、クラークや上海を経由して米国向けの追加輸送能力を利用できる。
さらに、アンカレジ経由で米テキサス州ダラス・フォートワース地域へ接続する週5便の新たな輸送ルートも設けた。同地域はデータセンターや先端技術産業の集積地で、半導体やサーバー、AIインフラを構成する電子部品など、高付加価値で納期管理が重要な貨物の輸送需要を取り込む。

(出所:フェデックス)
国際航空運送協会(IATA)によると、2026年7月のアジア-北米間の航空貨物輸送量は前年同月比9%増となり、主要な航空貨物輸送ルートの中で最も高い伸びを示した。また、フェデックスとフロスト&サリバンが26年にまとめた調査では、アジア太平洋地域が世界の半導体産業売上高の58%を占めるとされ、先端産業のサプライチェーンにおける同地域の重要性が高まっている。
フェデックスは過去1年間にも、バンコク、マレーシア・ペナン、シドニーから広州ハブへの航空ネットワークを拡充してきた。今回の米国向け輸送能力増強により、年末商戦の貨物需要に加え、半導体製造やAI関連設備への投資拡大に伴う輸送需要への対応を強化する。
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