ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

三菱重工、デルタ電子にリチウム二次電池製造設備を売却

2014年4月21日 (月)

荷主三菱重工業は18日、エレクトロニクスデバイス大手のデルタ電子(台達電子工業)に、リチウムイオン二次電池の製造設備などの事業資産を売却することで合意した、と発表した。これにより、同社はリチウムイオン二次電池を使用した蓄電システム製品事業へ経営資源の移行を進める。

同社が開発したリチウムイオン二次電池は、軽量・コンパクトで高い信頼性を実現、コンテナ型電力貯蔵システムや電気バスなどの蓄電システム製品に搭載され、多くの実績を重ねてきたが、需要が拡大するとみられる蓄電システムの市場環境に素早く対応するため、リチウムイオン二次電池の量産事業は、量産によるコスト低減技術に定評のあるデルタ電子に売却し、自社では蓄電システム製品の普及に注力する。

これを機に、三菱重工とデルタ電子は、連携して蓄電システム製品分野を含むリチウムイオン二次電池事業に取り組むとともに、定置用大容量蓄電システム(ESS)や電気バスなどの蓄電システム製品の普及に注力する。

デルタ電子は、台湾を創業本拠地とする企業グループの中核企業で、電源装置やディスプレイ製品などの多様な電子製品を手掛け、世界各地に200の生産・販売・研究開発拠点を持つ世界的なメーカー。

蓄電システム製品は、風力や太陽光などの再生可能エネルギーの導入拡大に伴う電力系統安定化、省エネルギーのための電力需給調整用のコアデバイスとして市場拡大が期待されている。