調査・データ帝国データバンク(東京都港区)が23日発表した「SDGsに関する企業の意識調査」によると、SDGsの意味や重要性を理解し、実際に取り組んでいる企業は前年比0.1ポイント増の30.3%となり、2020年の調査開始以降で最高を更新した。一方、今後取り組みたいとする企業は同0.8ポイント減の22.3%に低下し、両者を合わせた「SDGsに前向き」な企業は0.7ポイント減の52.6%と2年連続で前年を下回った。
業界別では、実際に取り組んでいる企業の割合は金融が41.8%、製造が37.8%と高かった。運輸・倉庫は31.0%で、前年の27.5%から3.5ポイント上昇し、全業界で最も大きな伸びとなった。運輸・倉庫業では、CO2排出量の抑制に加え、障害者雇用など人材面を含む取り組みを日常業務に組み込む企業がみられた。
現在、17のSDGs目標のいずれかに力を入れている企業は72.0%で、前年から1.2ポイント低下した。調査開始以来初の減少で、取り組みの広がりは一服した。重点項目では、働き方改革や人材育成を含む「働きがいも経済成長も」が33.3%で最も高く、「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」が23.6%、「気候変動に具体的な対策を」が23.1%、「つくる責任つかう責任」が21.9%で続いた。物流企業に関係の深い省エネルギー、脱炭素、資源循環、人材確保が上位を占めた。
いずれかの目標に取り組む企業の47.8%は成果を実感している。具体的には、従業員満足度の向上が16.4%、経営方針の明確化が11.6%、従業員の定着率向上が8.9%となった。コスト削減は8.6%、生産性向上は6.1%で、環境対応だけでなく、人手不足への対応や業務効率化につながる効果も表れた。
調査は6月17日から30日まで全国2万2572社を対象に実施し、1万413社から回答を得た。帝国データバンクは、インフレや人件費上昇、人手不足への対応が優先され、SDGsに振り向ける時間や資金が限られていることが、取り組み意向の低下につながった可能性があると分析している。
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