ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

日立、棚ごと自動搬送するシステム、きょう発売

2014年9月1日 (月)

サービス・商品日立、棚ごと自動搬送するシステム、きょう発売日立製作所は8月29日、小型・低床式無人搬送車「Racrew」(ラクルー)を開発したと発表した。ラクルーは工場の製造・部品保管ラインや倉庫業・通信販売業の配送センター向けに、部品や商品が保管されている棚を棚ごと指定位置まで自動搬送する仕組み。

ラクルーを導入することで、作業者が自ら棚に取りに行く場合と比べ、生産性向上と省人化を図ることができる。また、専用搬送機を用いて、棚から部品や商品の出し入れを全自動で行う自動倉庫システムに比べ、初期コストを3割程度抑制できる。9月1日から国内販売を開始し、アジアを中心とした海外向けにも拡販していく。

工場の製造ラインや物流倉庫では、作業者は指示に応じて棚に保管されている部品や商品などを自ら取りに行くが、作業効率の向上や人件費削減の面から、自動搬送システムの導入が進んでいる。自動倉庫システムは作業効率を大幅に向上できる半面、初期コストが高く、部品や商品の保管量や工場内のレイアウト変更など柔軟な対応が困難だった。

日立が開発したラクルーは、こうした人手による作業と自動倉庫システムの両方の課題となっている作業効率向上とコスト削減を実現する仕組みとして開発。棚の下に潜り込み、棚を持ち上げ、部品や商品が保管してある棚をそのまま指定位置まで自動搬送できるため、作業者自身が移動することなく部品や商品などをピッキングすることができる。

また、収集・蓄積した運用データを基に、日立のデータアナリティクスのノウハウを活用した分析・シミュレーションを行うことで、利用頻度の高い部品や商品を積んだ棚を、短い搬送時間で済む位置に配置したり、渋滞の少ない搬送ルートを選択するなど、搬送効率を改善させる機能も備えている。

同社では物流ソリューションとして、計画からシステム構築、運用、アウトソーシングまでトータルに提供しており、ラクルーをラインアップに加えることで、事業拡大につなげるとしている。

ラクルーの車体仕様