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九大と東ガス、燃料電池効率高める理論設計に成功

2015年7月30日 (木)

環境・CSR九州大学と東京ガスは29日、同大次世代燃料電池産学連携研究センター・大学院工学研究院の佐々木一成主幹教授、松崎良雄客員教授、立川雄也特任助教らの研究グループが、東京ガス基盤技術部との共同研究で、高効率発電を特長とする固体酸化物形燃料電池(SOFC)の発電効率を飛躍的に向上させる革新技術の理論設計に成功した、と発表した。

SOFCの2つ以上のセルスタックを燃料の上流から下流へ燃料の流れに沿って多段に配置した構成で、固体電解質内部の電荷担体(イオン)を従来の酸化物イオン(O2-)からプロトン(H+)に置き換えた場合に、発電効率として80%LHVを超える超高効率が発現することを、メカニズムとともに世界で初めて示すことができた。

九大と東ガス、燃料電池効率高める理論設計に成功

(出所:東京ガス)

九州大では「このような超高効率で行われる化石燃料から電力へのエネルギー変換は、環境性の高いスマートエネルギー社会実現に向けた基幹エネルギー技術として期待される。また、この成果はエネルギー変換材料の研究開発の方向性にも重要な知見を与えるもの」と説明。

研究成果は28日に科学誌「ネイチャー」姉妹紙のオンラインジャーナル「サイエンティフィックレポーツ」で公開された。