日立国際電気、南米で地デジ化にらみ放送機器事業展開へ

産業・一般日立国際電気は24日、地上デジタル放送機器事業の南米展開を目的として、ブラジルの放送用送信機メーカー「Linear Equipamentos Eletronicos S/A」（Linear社）の株式の過半数を10月上旬までに取得することで、同社と基本合意した。両社は9月30日までに最終的な合意を得る方針。

日立国際電気では、日本方式の採用が進んでいる南米諸国に注目して市場調査や分析を行う中、ブラジルの放送用送信機市場に参入するため、ブラジル国産トップメーカーであるLinear社との協業にを協議してきた。

ブラジル地上デジタル放送の完全移行は2016年が予定されているが、14年に開催予定のFIFAワールドカップ、16年にリオ・デ・ジャネイロで開催予定の夏季オリンピックも視野に入れ、高付加価値製品を市場に対してタイムリーに供給するとともに、放送用カメラやデジタルFPUなどの放送機器を総合的に提供できる体制を早期に構築する狙いで、Linear社との基本合意に至った。