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JR貨物の昨年10-12月期取扱貨物、車扱が5.4%減

2017年1月23日 (月)

調査・データ日本貨物鉄道(JR貨物)はこのほど、第3四半期(2016年10-12月)と12月の輸送動向を発表した。10-12月期の取扱貨物量はコンテナと車扱合わせて前年同期比0.6%増加。

10-12月期は、10月の台風18号接近、11月の鹿児島線架線切断、12月の北海道東北地区暴風雪などの影響により高速貨物152本、専用貨物6本が運休した(前年同期は高速貨物118本が運休)。また、台風10号の影響で不通となっていた石勝線・根室線は復旧までの間、トラック・船舶による代行輸送を実施した。

コンテナ貨物は、自動車部品(15%増)が熊本地震で被災した現地工場の復旧・自動車販売台数の増加に伴い伸びたほか、化学工業品(0.5%増)も前年を上回った。エコ関連物資(5.3%増)は、北海道内の建設発生土輸送が好調で、ドライバー不足を背景に積み合わせ貨物(0.4%増)が堅調に推移した。

一方、紙・パルプ(5.5%減)が印刷紙・コート紙需要の落ち込みにより大幅減となった。農産品・青果物(6.6%減)は台風10号の影響を主因として野菜類・馬鈴薯が減少、東北・新潟・北陸地区からの民間流通米輸送が低調に推移したことにより前年を下回った。このほか、化学薬品(2.4%減)、食料工業品(0.9%減)が前年に届かず、コンテナ全体では1.2%減。

車扱は、石油(6%増)が11月に関東地区で記録的に早い積雪を観測するなどの気温低下に伴い灯油を中心に増加、車扱い全体では5.4%増となった。

12月では、コンテナ・車扱合わせて前年同月比1%増加。 北海道・東北地区での暴風雪などの影響により高速貨物が77本、が運休した(前年同月は25本が運休)。

コンテナ貨物は、自動車部品(19.5%増)が熊本地震で被災した現地工場の復旧・自動車販売台数の好調に伴い増加となったほか、化学工業品(1.7%増)も増加。エコ関連物資(3.6%増)は北海道内での建設発生土輸送が堅調に推移した。

一方、紙・パルプ(6.1%減)が印刷紙・コート紙の需要の落ち込みにより低調、食料工業品(3.1%減)が台風10号の影響による砂糖の発送減に加え、増加傾向にあった飲料関係が好調だった昨年までには至らず前年を下回った。農産品・青果物(5.4%減)が台風10号の影響により馬鈴薯・野菜類が引き続き低調に推移。コンテナ全体では1.5%減となった。

車扱は、石油(4.7%増)が気温低下に伴い灯油を中心に好調な荷動きとなり、車扱全体では6.4%増加。