ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

物流の環境負荷軽減技術でNLJら9社表彰

2020年6月8日 (月)

環境・CSR日本物流団体連合会は8日、第21回物流環境大賞の受賞者を決定し、公表した。

部門賞の「物流環境負荷軽減技術開発賞」には、日野自動車傘下のネクストロジスティクスジャパンら7社の共同幹線輸送スキーム、バンテックの運行状況・荷台積載状況の可視化、商船三井テクノトレードのプロペラ効率の改善――の3件が選出された。概要は次の通り。

■NEXT Logistics Japanら7社の共同幹線輸送スキーム
受賞者:NEXT Logistics Japan、アサヒグループホールディングス、江崎グリコ、千代田運輸、トランコム、ユーネットランス、日野自動車

概要:ドライバー不足や積載率の低下など物流社会課題へのソリューションづくりを進める中で、新たな幹線輸送スキームを事業化した。

また、軽重荷を計画混載した25メートルダブル連結トラックでの東阪間幹線輸送により、 省人化・積載率向上・CO2削減を行う。センサーで荷台内を3Dで捉えるシステムを開発したほか、愛知県の運行管理拠点で中継輸送を行うことで、ドライバーの働き方改革も実現。今後は、隊列走行や積載率を上げる容器・パレットの開発にも取り組む。

■バンテックの運行状況・荷台積載状況の可視化
受賞者:バンテック

概要:車両の運行状況・荷台の積載状況の可視化を目的に、スマートフォンを使用した運行管理システムを開発。走行車両位置・積載状況のデータ把握による効率的な輸送を行うことにより、CO2排出量の削減と輸送効率化を実現した。

トラック発着地では荷台の積載状況を “エッジ AI” で判定。センターではトラック稼働状況、積載状況などからタイムリーに計画変更を行い、積載率を向上させた。また、把握したトラック待機時間のデータを基に荷主と共同で運行計画を最適化し、運行時間も削減した。

■商船三井テクノトレードのプロペラ効率の改善
受賞者:商船三井テクノトレード

概要:プロペラ後流に発生するハブ渦による損失エネルギーを回収することでプロペラ効率を改善し、燃費を向上させる装置「PBCF」を導入し、CO2排出量の削減を実現した。

「PBCF」は導入によって3%から5%の燃費向上効果があるほか、新造船・就航船・船種やその大小を問わず幅広い船舶へ取付けが可能で、延べ3400隻以上の船 舶に搭載されるなど高い汎用性を有している。また、クジラなどの水中哺乳類の繁殖に悪影響を及ぼしている「水中騒音」の低減効果もあり、生態系の保護にも寄与している。