[1月26日]Report.6「鴻池運輸が抗菌・抗ウイルス施工サービス開始」を追加公開
 
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物流拠点の感染対策で殺菌空気清浄機の導入進む

2021年1月21日 (木)

話題全国の物流拠点で新型コロナウイルスの感染者が相次いで報告される中、拠点内の感染拡大を防ぐ手立てとして、紫外線殺菌技術を応用した業務用空気清浄機「ハルトン・センチネル」が注目されている。

同製品のリーシングと販売を手がけるエフバランス(横浜市南区)の庭野大吾社長はLogisticsTodayの取材に対し、「これまでの対策はウイルスを持ち込ませないことに重きを置いていたが、無症状の感染者が増えたことで、ウイルスの侵入を完全に防ぐことが難しくなった。『これからは拠点内の感染拡大による稼働停止を防ぐ』という対策の変化が導入につながっているのではないか」と背景を推察。同社では、”第3波”の感染拡大によってハルトン・センチネルの問い合わせが急増した。

▲エフバランスの庭野社長(左)とダイセーロジスティクスの深澤常務取締役(右)

■殺菌機能が導入の決め手

新たに5台の導入を決めたダイセーロジスティクス(東京都文京区)では、「殺菌機能」が導入の決め手となった。

ハルトン・センチネルは、世界35か国以上で医療機関などに室内環境ソリューションを提供するハルトン社(フィンランド)が開発したもので、内蔵された2本の紫外線ランプ(波長253.7ナノメートル)を特殊なフィルターで取り囲み、そこへ室内からかき集めた空気を呼び込んで効率的に殺菌・浄化する構造。波長260ナノメートル付近の紫外線は、直射日光(波長350ナノメートル)の1600倍に相当する殺菌力を持ち、結核などの拡散防止策としても利用されている。

冬場の感染拡大は、空気が乾燥して小さな飛沫(エアロゾル)による感染が発生しやすくなることや、寒さで換気の頻度が減ることが原因のひとつと考えられているが、ハルトン・センチネルは、天高2.5メートル、100平方メートルの室内空間の場合、1台で1時間あたり6-8回の換気に匹敵する空気交換量を発揮する。

エフバランスの庭野社長によると、「従業員が多く、ドライバーなど外部の人が頻繁に出入りする物流施設には最適な製品」だという。

■感染対策にやりすぎということはない

▲ダイセーロジの深澤健常務取締役

取材に応じたダイセーロジスティクスの深澤健常務取締役は、「マスクを外して飲食する休憩室の感染対策を徹底する必要があり、追加対策として導入を決めた。従業員を感染から守り、クラスター(集団感染)発生による出荷停止といったことがないようにすることが当社の責務だ」と導入意図を説明。

これまでも基本的な感染対策に加え、非接触型サーマルカメラや飛沫防止アクリル板の設置といった対策を施し、休憩時間をずらして休憩室内の従業員が収容人数の50%以下になるよう調整してきたが、深澤氏は「感染対策にやりすぎということはない」と強調する。

同社の姿勢は従業員からの評判も良く、「今後も一定数の収容が見込まれる休憩室に機器を導入し、安心できる環境を維持していく」(深澤氏)という。

▲ダイセーロジスティクスの拠点内休憩室に設置されたハルトン・センチネル

■感染対策は新たなフェーズに

ダイセーロジスティクスに5台のハルトン・センチネルを提供したエフバランスでは、購入プランのほかに、初期費用のかからない独自のリースプランを設計。期間内であれば製品の無償修理のほか、顧客による不慮の破損までカバーする「安心パッケージ」を提供する。

このプランの料金は送料と設置費用込みで月額2万5000円(税別)。利用者からは「毎月2.5万円で従業員の安心を買えるなら安いもの」と好評だ。

▲エフバランスの庭野大吾社長

エフバランスは、もともと物流施設向けのLED照明や太陽光発電設備を取り扱っていたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、業務用空気清浄機と検温システムの取り扱いも開始した。現在10社を超える物流企業がハルトン・センチネルの導入を検討しており、なかには同製品と検温システムを複数拠点に同時導入する企業もあるという。

物流施設向けの設備提供を通じて施設担当者と意見を交わしてきたエフバランスの庭野社長は、「感染拡大後しばらくの間は『対岸の火事』という感覚があったと思う。のちにクラスターの発生で倉庫の稼働を制限された事例が発生したことで、取引先や地域社会に大きな影響を及ぼすことが分かり、ライフラインの一翼を担う物流業界の社会的責任として意識が変わった」と振り返る。

全国的な感染の広がりで無症状患者の数も増え、物流施設ではウイルスを「持ち込ませない」ことが難しくなり、ますます「感染を広げない」ことの重要性が高まってきた。危機管理や事業継続性といった観点から、物流現場に欠かせないBCP(事業継続計画)として新たな対策が求められている。

■エフバランス
URL:https://www.efbalance.com/
TEL:045-325-8417

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(編集部) 

編集部/シーイーシー

編集部 

古本尚樹氏(防災・危機管理アドバイザー) 

編集部/エフバランス

編集部/鴻池運輸