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国際物流総合展 INNOVATION EXPO開幕、来場者続々

2021年10月13日 (水)

話題物流業界における最新の製品やシステムを紹介する「国際物流総合展2021 第2回 INNOVATION EXPO」が13日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開幕した。物流関連のロボットをはじめとする機器やシステム、各種サービスなどを開発・提供する国内外の249の企業・団体が計686ブースを出展。ビジネスチャンス獲得の場であるとともに、物流業界が抱える課題やその解決策をめぐる最新動向を読み解く好機ともなる。会期は10月15日までの3日間。

▲開場と同時に押し寄せた来場者。感染症対策を万全にして開幕する

INNOVATION EXPOは、1994年から隔年で開催されてきた「国際物流総合展」の関連企画。2020年2月の初開催に続く第2回となる今回は、3日間の会期で2万人の来場を見込む。新型コロナウイルス感染拡大を反映し、会期中や会期後に出展者とのビジネス交流ができるオンライン展示会システムを導入している。

会場では、出展者が来場者に先進的な製品やサービスについて、デモンストレーションを交えながら紹介。物流業界の時流を反映して、AMR(自律走行搬送ロボット)をはじめとする各種ロボットや、WMS(倉庫管理システム)やバース管理などの先進システムに象徴される物流DX(デジタルトランスフォーメーション)化を訴求するブース展開が目立つ。特設コーナーでは、特に産業界の関心が高いテーマについて、先進的な取り組み事例や将来のビジョンを発信する「ロジスティクスイノベーションフォーラム」を開催する。

初日となる13日は、あいにくの雨模様にもかかわらず、10時の開門に合わせて、早くも多くの来場者が続々と会場に詰めかけ、関心の高さをうかがわせた。

国際物流総合展2021 INNOVATION EXPO特集

国際物流総合展、来場者の課題を「引き出す」機会に

国内最大級の物流関連製品・サービスの見本市「国際物流総合展2021 第2回 INNOVATION EXPO」が開幕した。物流にビジネスチャンスを見出す企業や団体が、それぞれ独自に開発した取り組みをブースやセミナーで訴求する場である。来場者も、物流に何らかの課題を抱え、それを解決する方策を模索しながら出展者の言葉に耳を傾けるはずだ。相互で新たなビジネスが生まれることを期待したい。

初日となる13日は、あいにくの雨ということもあって、出足がやや鈍い印象を受けた。しかし、人気のブースには早くも来場者が多く詰めかけたほか、出展者が独自施策を解説するセミナーコーナーは満席になるほどの盛況だった。まずは上々の滑り出しを見せた初日だが、早くも出展者の間で訴求力の差が出たようだ。

ブース集客がスムーズに進んだ出展者には、ある共通点があるようだ。まずはアイキャッチにつながるデモンストレーションなどの演出効果だ。物流DX(デジタルトランスフォーメーション)化がもはや共通のスローガンになっている印象さえある今回の展示会で、具体的に視覚で訴えるまで実用ベースに落とし込んだ新施策は、やはり説得力がある。

もう一点は、ブースで訴求する「差別化」ポイントが明確かどうか。もはや「DX」「効率化」の言葉だけでは、来場者に課題解決を期待させる力は持たない。来場者は、「この出展企業にしかできない」取り組みを期待しているのだ。さらに言えば、来場者が認識できていない課題を掘り起こしてくれる企業と出会えることを期待して、足を運んでいるのだ。出展者には、自社を売り込むだけでなく、来場者の「真」の課題を浮かび上がらせるブース展開を望む。(編集部・清水直樹)