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三菱ふそう、従業員向けeモビリティ研修を拡充

2021年12月2日 (木)

▲川崎製作所「FUSOアカデミー」研修センターにあるeモビリティ研修施設「eLab」(出所:三菱ふそうトラック・バス)

荷主三菱ふそうトラック・バス(川崎市中原区)は2日、従業員向けeモビリティ研修プログラムを拡充すると発表した。川崎製作所(同区)に従業員向けのeモビリティ研修施設「eLab」を設置。社内教育機関である「FUSOアカデミー」の国内研修センターで行われているeモビリティや電気小型トラック「eCanter」(イーキャンター)の教育プログラムを強化するため、喜連川研究所(栃木県さくら市)にも「eLab」を新設する計画だ。

イーキャンターやeモビリティを扱うためには、従来のディーゼルトラックと異なる知識が要求される。川崎製作所で現在稼働しており、喜連川研究所にも近く開設予定のeLabには、電気トラックの機能を学ぶための専用機器が配置されている。トレーニングの受講者は、電圧変換や電気モーターの仕組みなど車両内の電気回路や電気トラックの機構に関連する基礎知識から、高電圧技術作業時の適切な対処法などのより専門的な知識まで、幅広く修得できる。喜連川のeLabでの研修は2022年に開始する予定という。

三菱ふそうトラック・バスは、イーキャンターの販売強化とともに、将来の全製品の電動化に向けて社内のeモビリティ教育を加速中だ。国内販売拠点65か所では、1名以上のカスタマーサービス担当者がeモビリティ研修を受講。2022年内に残りの120か所以上の拠点にも同様の研修を展開し、変化する顧客ニーズに対応するため全拠点にeモビリティ研修を経験した担当者の配置を完了させる予定だ。

eLabでの講義は、経験豊富なカスタマーサービス担当者をイーキャンターや電動化について社内に啓蒙する役割を担う「eモビリティ・エキスパート」を育成するプログラムの中心にも位置付けている。

国内の従業員向け研修センターには、イーキャンターに対応する充電設備を設置しており、地域の従業員や営業スタッフが電気トラックの運用について詳しく学ぶ機会を提供している。国内5か所の研修センターのうち、川崎製作所と下関(山口県)、喜連川研究所には充電設備を設置。年内に仙南(宮城県)と大阪の研修センターにも導入する計画だ。

三菱ふそうトラック・バスは、電動化に特化したこれらのプログラムによって、2039年までに全ての国内向け新型車両を走行時カーボンニュートラルとするビジョンを加速させる。