日野自動車、｢VQウイング｣ラインアップ拡充へ

荷主日野自動車は20日、大型・中型トラックのメーカー完成車「VQ」のウイングバン（VQウイング）のラインアップを大幅に拡充し、中型トラックを22年1月13日に発売すると発表した。これに合わせて、古河工場（茨城県古河市）に新設した架装工場の稼働を開始し、日野と日野グループの架装メーカー、トランテックス（石川県白山市）がシャシーから架装までを同一敷地内で一貫生産する。

日野のメーカー完成車は、トラックメーカーが運転台やシャシーから荷台の架装までを一括して企画し、標準的な仕様で計画生産する。

日野はこのたび、VQウイングに顧客からのニーズが高いボデー仕様とオプションを追加で設定。メーカー完成車としてラインアップするシャシーとボデーの組み合わせパターンが現行比で3倍に拡大し、現在国内で販売している大型・中型ウイングバンのバリエーションの7割をメーカー完成車でカバーできるようになる。

▲トランテックス架装工場の生産ライン（出所：日野自動車）

これまでは、シャシーを古河工場で生産しトランテックスの本社工場（石川県白山市）で架装し、顧客ニーズに応じて二次架装などで仕上げていた。今回発売するVQウイングは古河工場内でシャシから架装までを一貫生産し、架装部分はトランテックスが担う。

同一敷地内で生産を連動させ効率化を図るほか拠点間の車両陸送も不要となるため、商品の納期短縮を見込める。ウイングバンの最適生産を追求した新架装工場は22年1月6日に稼働開始予定で、まずはVQウイングの中型トラック生産から開始する。