BTとエリクソン、英国で5Gの大型インフラ構築

国際英通信大手BTと通信機器メーカーのエリクソン（スウェーデン）はこのほど、英国では初となる大型商用5Gプライベートネットワークを同国全土に構築し、物流を含む様々な業界に提供、生産性向上やコスト削減につなげると発表した。すでに北アイルランドの港湾に同ネットワーク設置し、スマート化の取り組みを始めている。

両社はこの共同事業に際してパートナーシップ契約を締結し、現地では5月31日に、日本では6月7日に発表した。それによると、両社は数百万ポンド規模（数億円規模）を投じて、イギリス全土に5Gのプライベートネットワークソリューションを構築し、法人顧客に提供する。革新的なアプリケーションとIOT機能（モノのインターネット機能）によって、例えば資産追跡や予知保全、接続センサー、リアルタイムデータ処理、自動化、ロボットなどの分野で生産性向上とビジネス運用の最適化、コスト削減が可能となる。

▲すでに5Gプライベートネットワークを展開済みのベルファスト港（出所：エリクソン・ジャパン）

両社は先行的な取り組みとして、すでに北アイルランド・ベルファスト港に5Gプライベートネットワークを構築し、港のスマート化に着手した。陸運や物流、サプライチェーン、海運にまたがる輸送経路を最適化し、港湾業務を円滑化して生産性の向上を目指している。ネットワークをどのように5GとAI（人工知能）、IOT、コネクテッド自動運転車といった他の新技術と組み合わせるか、港湾や地元自治体の公共ニーズに対処するかを模索しているという。