認証・表彰商船三井は24日、大内一之・技術顧問(大内海洋コンサルタント社長)が金沢工業大学の鵜澤潔教授とともに2022年度の日本船舶海洋工学会学会賞(発明・考案等)を授与されたと発表した。
同賞は、船舶海洋工学の発展や業界技術の高度化に貢献する発明などを表彰する。
大内技術顧問らは、世界でも前例のない上下伸縮式硬翼帆の発明とその基本機構の考案について、船舶海洋工学技術の高度化に貢献したと評価された。

▲硬翼帆を広げて航行する船舶のシミュレーション(出所:商船三井)
上下伸縮式硬翼帆の技術は、商船三井が取り組む「ウインドチャレンジャープロジェクト」の基本技術だ。09年に東京大学が主宰する産学共同研究プロジェクト「ウインドチャレンジャー計画」として始まり、13年からは国土交通省による「次世代海洋関連技術研究開発費補助金」の交付対象事業に選定。18年1月からは産学共同研究を引き継ぐ形で商船三井と大島造船所が中心となってウインドチャレンジャープロジェクトとして研究を進めている。
商船三井は今回の受賞を契機として、ウインドチャレンジャーをはじめとする環境関連技術の開発・発展を通じて、温室効果ガス排出量の削減、さらに低炭素・脱炭素社会の実現に貢献していく。

▲表彰式の様子。(左から)金沢工業大学教授・鵜澤潔氏、商船三井技術顧問・大内一之氏、船舶海洋工学会会長・藤久保昌彦氏