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負債82億円でグッドビリーヴ破産手続き

2022年8月19日 (金)

M&A帝国データバンクによると、大阪府高槻市の物流会社、グッドビリーヴなど4社は15日、大阪地裁で破産手続き開始決定を受けた。既報の通り、新型コロナウイルスの影響で赤字から脱却できず、7月31日に事業を停止していた。

同社は2004年1月設立の運送取次事業者で、西日本を中心に全国の食品スーパーやディスカウントストア、食品商社、食品メーカーなど食品関連企業を主要荷主として商品運送、保管、ロケーション管理、ピッキング作業、食品加工などの物流業務を受託。東北から九州地域にかけて15以上の物流センターを整備して業容を拡大し、17年12月期は105億2600万円を売り上げていた。

この間、グッドビリーヴホールディングスを筆頭とする持ち株会社制へ移行し、18年には同業者を買収するなどグループとして事業拡大を進めていたが、過剰な有利子負債を抱えるなか、19年に入り取引金融機関との追加資金調達交渉が難航し、急速に資金繰りが悪化。同年10月には取引金融機関に対して返済猶予(リスケジュール)を要請していた。

さらに、その交渉過程で過年度の粉飾決算が発覚。信用が失墜し、再建に向けた事業計画を提示したものの金融機関からの同意を得られず、一部金融機関が債権をサービサーに売却するなどの動きが相次いだ。

その後も業務面でも取引解消の動きも相次ぎ、業容を縮小。新型コロナウイルスの影響により赤字決算から脱却できず、昨今の原油価格高騰などの事業環境悪化の影響もあって再建の見通しが立たなくなり、7月31日の事業停止に至った。

グループ会社のグッドビリーヴホールディングス、ウィズキャリア、GBコールドラインも8月15日に破産手続き開始決定を受けており、負債はグッドビリーヴが57億8900万円、グッドビリーヴホールディングスが21億8000万円、ウィズキャリアが4500万円(直近決算期末時点)、GBコールドラインが2億5800万円、4社合わせて82億7200万円。今後、変動する可能性もあるという。