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グッドビリーヴ(大阪)が自己破産準備、TDB調べ

2022年8月1日 (月)

M&A帝国データバンクによると、大阪府摂津市の運送取次事業者「グッドビリーヴ」など4社が7月31日に事業を停止し、事後処理を石原真弓弁護士ほか6人に一任、自己破産申請の準備に入った。

グッドビリーヴは2004年1月に設立された運送取次事業者で、サードパーティーロジスティクス(3PL)事業者として西日本を主体とした全国の食品スーパーやディスカウントストア、食品商社、食品メーカーなど食品関連企業を主要荷主とし、商品運送から保管、ロケーション管理、ピッキング作業、食品加工などの物流関連業務を受託していた。

東北から九州地域にかけて15以上の物流センターを整備して業容を拡大し、17年12月期は年商105億2600万円を計上したが、18年には同業者を買収するなどグループとして事業拡大を推進していたが、過剰な有利子負債を抱えるなか、19年に入り取引金融機関との追加資金調達交渉が難航。急速に資金繰りが悪化し、同年10月には取引金融機関に対して返済猶予(リスケジュール)を要請していた。

その交渉過程で過年度の粉飾決算が発覚し、信用が失墜。再建に向けた事業計画を提示したものの金融機関からの同意を得られず、一部金融機関が債権をサービサーに売却するなどの動きが相次いだ。その後も業務面でも取引解消の動きも続き、業容縮小を余儀なくされていた。さらに、新型コロナウイルスにより収益は回復せず、赤字決算から脱却できず、昨今の原油価格高騰などの事業環境悪化の影響もあって再建の見通しが立たなくなり、今回の事態となった。

同様の事態となっているのはグッドビリーヴホールディングス、ウィズキャリア、GBコールドラインの3社で、負債はグッドビリーヴが53億4500万円、グッドビリーヴホールディングスが21億1100万円、ウィズキャリアが5500万円(決算期末時点)、GBコールドラインが2億900万円。4社合計で77億2000万円だが、変動する可能性もあるという。