ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

日新、23年3月期は物流事業の売上高0.7%減

2023年5月9日 (火)

財務・人事日新が9日発表した2023年3月期の連結決算は、売上高が前期比0.8%増の1941億6500万円、営業利益は39%増の126億4300万円、経常利益は38.3%増の136億3400万円、当期純利益は65.4%増の105億2800万円だった。

物流事業の地域別では、日本が航空輸出で機械設備などの取り扱いが堅調に推移。輸入では自動車関連貨物の取り扱いが収益に貢献した。海上輸出では、機械設備や化学品の取り扱いが堅調に推移し、輸入は食品や雑貨などの取り扱いが好調だった。倉庫事業は食品の取り扱いが堅調だった。

アジアは、タイで自動車関連貨物の取り扱いが、海上・航空ともに堅調に推移した。ベトナムは自動車関連貨物のほか、家電製品や日本向け雑貨などの取り扱いが堅調だった。インドでは、二輪車の取り扱いに加え、自動車関連貨物の航空輸出の取り扱いが収益に寄与した。

中国は、香港で上期に北米向け家電製品の海上輸出の取り扱いが堅調に推移したが、下期に入り減少傾向となり、海上・航空運賃の下落で収益が低下した。上海では、ロックダウンの影響などがあったものの、家電製品や消費財の倉庫業務の取り扱いが堅調だった。

米国は、倉庫保管業務が堅調に推移。上期は自動車関連貨物の取り扱いや食品関連貨物の航空輸出の取り扱いが活発化した。また、メキシコ、米国間のクロスボーダー輸送や港湾混雑の海上輸入貨物の国内代替輸送が収益に貢献した。下期は取り扱い貨物の物量が輸出入ともに減少傾向となった。

欧州では、ドイツで、家電製品の取り扱いが堅調に推移し、自動車関連貨物の取り扱いが収益に貢献した。ポーランドは、倉庫業務や域内配送業務が堅調だった。また、20222年4月には、ドイツ、フランスで、医薬品流通の品質管理基準を定めたGDP(医薬品の流通における品質管理基準)認証を取得するなど医薬品物流にも注力した。

この結果、物流事業の売上高は前期比0.7%減の1876億8800万円、セグメント利益は26.2%増の118億2600万円となった。

2024年3月期の連結業績は売上高が2.1%減の1900億円、営業利益が32.8%減の85億円、経常利益は34%減の90億円、当期純利益は38.3%減の65億円を見込んでいる。