ピックアップテーマ
メディカル【平成23年3月期第2四半期連結業績】
社名：郵船ロジスティクス
売上高：804.7億円（53.9％増）
営業利益：30.1億円（前期は1.3億円の利益）
経常利益：35.0億円（5.0倍増）
四半期純利益：21.4億円（8.5倍増）
日本、米国などすべての地域で増収増益となった。
<日本>
日本では、航空輸出が期初から中国・タイなどのアジア向け電子機器関連品や自動車関連部品を中心に堅調に推移。急激な円高の進行や海外での在庫の過剰感もあり、欧州向け・米州向けを中心に荷況に停滞感が見られたものの、リーマンショックの影響が残っていた前年第1四半期に比べると、取扱重量は29.7％の増加となった。
航空輸入は、中国などアジア発の電子機器関連品、自動車関連部品、米州発の医療機器関連品などを中心に順調な取扱いとなった。中国発のほか、ドイツ・オランダなどの欧州発の荷動きに伸びが見られ、取扱件数は18.0％の増加となった。海上貨物は、精密機械や医療機器関連品、自動車関連部品などを中心に順調に推移。航空運賃値上げなどの要因もあり海上輸送への需要が高まり、取扱件数は輸出が26.0％の増加、輸入が15.1％の増加となった。
<米国>
米国では、航空輸出が対アジア通貨に対するドル安傾向も手伝い、日本を含むアジア向けの自動車関連部品、半導体関連品の出荷に加え、グループ全体で販売増強を推進している医療機器関連品の取扱いも堅調となり、好調に推移した。航空輸入は、8月の長期休暇シーズンの影響により一時的に取扱いが減少した時期もあったが、日本、アジアからの携帯電話関連の電子部品やデジタル家電製品、自動車関連部品の取扱いが安定的に推移し、順調に回復傾向を示している。
海上輸出は、一部で航空輸送から海上輸送への輸送ルートの変更要請もあり、自動車関連部品や中国向けの電気機器、日本向けの環境関連機器を取扱い堅調に推移した。海上輸入でも一部で航空輸送から海上輸送へのシフトが散見されており、自動車関連部品や車載用電気機器などの取扱いが増加傾向にある。
<欧州>
欧州では、航空輸出がアジア向けの自動車関連部品や医療機器、医薬品の取扱いが安定し、新しく始まった乳製品の出荷も後押しして貨物取扱量は概ねリーマンショック前の水準まで回復した。航空輸入は、アジアからの事務機器関連品やクリスマスシーズンに向けたデジタルカメラの取扱いが始まり、回復増勢の鈍化は示しつつも薄型テレビ関連品の需要は底硬く取扱いは順調な回復を示している。
海上輸出は、自動車関連部品が堅調に推移したほか、機械、設備の大量出荷にも支えられ前年同四半期実績を大きく上回る取扱いとなった。海上輸入は、中国からの自動車関連部品やアジアからの家具、電気機器の取扱いが堅調に推移した。
<東アジア>
東アジアでは、航空輸出がパソコン関連品、デジタル家電品の需要減退による欧米向け荷動きの停滞懸念があったものの、アジア域内向け貨物取扱量は安定。日本向けの薄型テレビ関連品、緊急出荷が続いている3Dテレビ用めがねなどが堅調に推移したことに加え、クリスマスシーズンに向けた新製品のデジタル家電品出荷が始まった。このほか自動車関連部品の取扱いが好調に推移した。
航空輸入は、夏の長期休暇シーズンで荷動きが停滞する時期にもかかわらず、日本、アジア域内発が活発化した。一部で航空会社のスペース不足や航空運賃の上昇により、航空輸送から海上輸送にシフトする傾向が見えはじめたが、安定した実績を維持した。海上輸出は、中国から米国向けに新規に医療機器関連品が出荷開始したこと、台湾でも欧米向けの二輪車関連品が堅調だったことにより、取扱いが増加。海上輸入は復調傾向にあり、自動車関連部品などを中心に取扱いが増加した。
<南アジア・オセアニア>
南アジア・オセアニアでは、航空輸出が8月に貨物取扱量の一時的な落ち込みはあったものの、総じて堅調に推移した。アジア域内向けを中心に電子機器部品の荷動きは好調で、自動車関連部品の緊急出荷などにより、ピークシーズンに向けて取扱量は徐々に増加。航空輸入は、欧米市場のクリスマス商戦に向けた新型デジタル家電品の製品出荷が好調なことを受け、部材輸入が頻繁に行われた。また、薄型テレビ関連品の販売が好調で、部材供給が間に合わず海上輸送から航空輸送に移行するなど、航空輸出同様、ピークシーズンを控えた取扱量が増加した。海上輸出は、自動車関連部品の他、液晶テレビ用のガラス基盤の取扱いが好調だった。海上輸入は、航空輸入同様、デジタル家電品や自動車関連部品、薄型テレビ関連品などの部材供給が主な取扱いとなった。
