調査・データ東京都は23日、ことし9月の中小企業の景況調査の結果を公表した。業況DIは2か月連続で下向き、今後の見通しもやや悪化した。原材料価格や人件費の上昇でコストが増加していると答えた企業が増え、採算や資金繰りの状況も悪化に転じた。
調査は郵送とインターネットで今月1日から9日まで実施。1345社から回答があった。DIは業況が「良い」とした企業割合から、「悪い」とした企業割合を引いた指数で、9月の業況DIはマイナス28と前月から2ポイントの減少となり、2か月連続で下向いた。
今後3か月(10-12月)の見通しについても、マイナス20で前月から5ポイント悪化した。前年同月比の売上高DIはマイナス25だったが、前月より4ポイント改善した。
業種別でみると、業況DIではサービス業がマイナス19、卸売業はマイナス30と、いずれも前月に比べてわずかに悪化した。製造業はマイナス28、小売業はマイナス36と横ばいだった。
業況見通しDIでは、小売業がマイナス32と12ポイント減少し大幅に悪化した。サービス業はマイナス15で7ポイントの減少、製造業もマイナス22で5ポイント悪化した。一方、卸売業はマイナス12で4ポイント増加した。
売上高DIは、製造業がマイナス28で、8ポイントの改善、卸売業もマイナス26と4ポイント増加した。小売業はマイナス30、サービス業マイナス17でほぼ横ばいで推移した。
また、事業活動のコストの変化について尋ねたところ、前年同月に比べて「増加」が50.4%ともっとも高く、「変化なし」が40.7%、「減少」が5.5%だった。コスト増大の要因については「原材料価格」が48.7%ともっとも高く、「人件費」が29.3%、「エネルギー価格」が11.5%、「為替の変動」が7.1%という結果になった。
7-9月の第3四半期の設備投資や採算については、設備投資を実施した企業は19.1%で第2四半期(4-6月)に比べ0.3ポイント低下した。
採算状況については「黒字」の企業の割合から「赤字」企業の割合を引くと、マイナス7.2ポイントで前期に比べ4.2低下し、悪化に転じた。資金繰りもマイナス19.2で前期比3.1ポイント低下し、悪化に転じた。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com