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兵機海運へのTOBで富洋海運が意見表明

2024年11月22日 (金)

M&A鋼材輸送など国内貨物輸送を主力とする兵機海運(神戸市中央区)に対し、株式公開買い付け(TOB)を進めている富洋海運(大阪市北区)は21日、兵機海運が15日に反対意見を表明したのに対し、反論の意見表明を行った。

富洋海運グループは外航海運業務を中心に展開しており、先月18日に子会社の堂島汽船が兵機海運との資本業務提携を目指し、TOBによって株式を取得すると発表した。買い付け価格は1株3250円で、発行済み株式の2割取得を目指している。

これに対し、兵機海運はTOBに関する事前協議がなかったなどとして反発。以前から取引のある鉄鋼メーカー、大和工業(姫路市大津区)グループとの間で、資本業務提携の協議を開始した。さらに15日には、堂島汽船の実態が明らかではなく取引先や従業員からも不安の声が上がっていることや、事業シナジーの発現が期待できないこと、資本業務提携のパートナーとして信頼関係を築くことが困難であることなどを理由に、反対意見を表明した。

このような対応を受け、富洋海運は21日の意見表明で、大和グループと兵機海運が示した「大和グループが市場で株式を取得して資本業務提携を行う」との方針は、市場での株式売買高の低さから実現が困難だと指摘。また、TOBが実施されなかった場合、株価は下落するとして、株主に対してTOBに応募するよう呼び掛けた。

また、取引先や従業員からも不安の声が上がっているとの点についても、「日々の業務において、取引先との関係性に気を配ったビジネス展開を行っている」として、信頼関係の構築は可能だとした。

TOBの期間は今月29日までとなっている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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