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兵機海運株の買い増しで堂島汽船が目的を説明

2025年1月16日 (木)

M&A鋼材輸送など国内貨物輸送を主力とする兵機海運(神戸市中央区)に対して、昨年、株式公開買い付け(TOB)を行った堂島汽船(大阪市北区)が16日、兵機海運の株式取得の目的を公表した。TOBでは目的とした2割の株式取得を達成できなかったが、期間終了後も株式を買い増し、同社が兵機海運の筆頭株主となっている。

公表された目的の説明内容は、TOBの趣旨説明から大きな変化はないが、改めて兵機海運や株主に資本業務提携への理解を求めるのが公表の狙いだとみられる。

説明の中で同社は、兵機海運の業績拡大には外航事業の強化や新たな取引先の開拓が必要だが、外航船を一隻しか保有しておらず、現在の経営は鉄鋼メーカー、大和工業(兵庫県姫路市)との取引に依存していると指摘。同社との業務提携で、新たな事業を展開できるほか、船員の確保や育成の態勢も強化できるなどとしている。

外航海運業の富洋海運(大阪市北区)の子会社である堂島汽船は昨年10月、兵機海運との資本業務提携を目指し、TOBによって19%の株式取得を目指すと発表。これに対し、兵機海運はTOBに反発し、大和工業グループとの間で資本業務提携の協議を開始し、反対意見を表明するなど抵抗した。

堂島汽船によるTOB期間は昨年12月に終了したが、応募は1.24%にあたる1万4854株で、目標に届かなかった。しかし、同社は応募株式をすべて取得し、その後も市場を通じて買い増しを続けている。今月6日には同社が大量保有報告書を近畿財務局に提出し、株式の10.16%を取得して筆頭株主となったことがわかった。富洋海運の保有分(2.11%)と合わせると保有分は12.27%となる。

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LOGISTICS TODAY編集部
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