調査・データSGホールディングス(SGHD)は27日、2026年3月期から28年3月期までの新中期経営計画「SGH Story 2027」を発表した。新中計では、「トータルロジスティクスの高度化とグローバル物流の基盤拡大」を基本方針として掲げた。国内外での物流サービスの質的向上と事業展開の拡大を目指す。
具体的な数値目標として、28年3月期の売上目標を1兆8300億円、営業利益目標を1100億円に設定。この目標達成に向けて、既存の宅配便事業ではデジタル技術の活用やオペレーションの効率化を進める。成長分野である低温物流事業の拡大を積極的に推進することで、グループ全体の収益基盤の一層の強化を図る方針だ。
同社は23年3月期から25年3月期までの中計「SGH Story 2024」で、継続的なインフレーション進行に起因する消費者マインドの低迷や、物流業界の競争環境の一層の激化により、主力事業である宅配便の取扱個数が想定を下回る結果となった。さらに、国際物流を担うフォワーディング事業では世界的な物流需要の減速に伴う取扱物量の減少や運賃相場の下落が重なり、結果として売上高、営業利益の両面で当初設定した計画目標を達成できなかった。
一方で、今期は将来の成長に向けた積極的な投資戦略を展開。物流ネットワークの強化を目的とした大型中継センターなどのインフラ整備への施設投資を実施した。グループの事業基盤拡大を目指し、C&Fロジホールディングスやモリソンの株式取得といった戦略的なM&A投資も実行した。
新中計では、これまでの投資成果を生かしつつ、3つの重点戦略を掲げている。1つ目が国内サービス領域の質的向上とグローバル物流基盤の拡大、2つ目が人材育成を含めた経営資源の戦略的な拡充、3つ目が環境負荷低減やガバナンス強化など持続可能な経営に向けた取り組みの推進だ。これらの戦略の実行により、31年3月期には売上高2兆2000億円という意欲的な目標の達成を目指す。
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