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三菱ガス化とパナ、CO2由来樹脂を開発

2025年4月14日 (月)

環境・CSR三菱ガス化学は10日、パナソニック、エレクトリックワークス(東京都港区)と共同で、CO2から製造したメタノールを原料とする環境配慮型ユリア樹脂を共同開発したと発表した。コンセントの配線器具での使用を想定している。

▲記者会の様子(出所:三菱ガス化学)

ユリア樹脂は尿素とホルムアルデヒドの反応によって作られる熱硬化性樹脂で、耐トラッキング性や耐アーク性に優れることから、電気安全性が求められるコンセントなどの配線器具に多く使われる。しかし、一度硬化すると加熱しても溶融せずマテリアルリサイクルが難しいという課題があった。

このため、両社は原料のメタノールをCO2から製造することで、ユリア樹脂をカーボンリサイクルで製造するというスキームを確立した。

三菱ガス化学がCO2から製造したメタノールを原料に、同社グループのMGCウッドケム(東京都千代田区)がホルムアルデヒドを製造しパナソニックグループへ供給。エレクトリックワークスがホルムアルデヒドからユリア樹脂と配線器具を製造する。2025年度以降、環境配慮型ユリア樹脂を使用した配線器具の販売を目指す。

環境配慮型ユリア樹脂は、成形条件・物性ともに従来のユリア樹脂と同一で、製造設備を変更することなく、従来と同じ品質の配線器具を製造できる。原料がCO2由来のメタノールに置き換わることで、従来のユリア樹脂と比べてCO2排出量を20-30%削減できる。

これによって、コンセントを廃棄焼却した際に排出されるCO2の一部を相殺し、炭素資源を循環できるとしている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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