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日本倉庫ロボット市場は33年に15億ドル規模に

2025年6月10日 (火)

調査・データPanorama Data Insights(パノラマデータインサイト、東京都中央区)は10日、日本の倉庫ロボット市場に関する調査レポートを公開した。

日本の倉庫ロボティクス市場は24年時点の評価額が4.14億ドルであり、その後年平均成長率(CAGR)15.4%で成長し、33年までに14.98億ドルに達する見通し。

日本は世界有数の電子商取引大国であり、オンライン小売業の拡張が倉庫の自動化ニーズを加速。スマートフォン対応のEC(電子商取引)プラットフォームやオムニチャネル戦略が普及したことで、より迅速な出荷と正確な在庫管理が求められている。また技術の革新が倉庫ロボットの性能向上を大きく後押ししている。センサーの精度向上、AI(人工知能)の活用、機械学習の導入により、ロボットの環境認識や作業効率が飛躍的に向上。リアルタイムでの障害物回避や人間との安全な協働も可能になり、複雑な倉庫作業への適応力も増している。

一方、ロボティクス導入の大きなハードルは、初期コストの高さとされている。長期的には費用削減効果が期待されるが、特に中小企業にとっては初期投資の負担が重い。また人間作業員が持つ判断力や柔軟性は現在の技術では完全に再現することが難しく、完全自動化には依然として限界が存在する。

セグメント別に見るとAGV(自動搬送車)とEC分野が市場を牽引している。AGVは自動でルートを判断しながら物資を効率的に運搬し、人的リソースの削減と操作の最適化を実現。先進的なナビゲーションシステムにより、事故のリスクを抑えつつ、安全で迅速な作業が可能となっている。ECセグメントは、今後も市場の中心的役割を担うと予想されている。消費者のオンライン購買志向が高まり、迅速な出荷と正確な在庫管理が強く求められるようになったことで、多くのEC企業が倉庫ロボット導入へと動いている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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