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日本の倉庫ロボ市場、2033年に15億米ドル規模に

2025年5月1日 (木)

調査・データPanorama Data Insights(パノラマデータインサイト、東京都中央区)は1日、市場調査レポート「日本の倉庫ロボット市場規模、成長、洞察、市場シェア、競争環境、動向分析レポート:タイプ別、機能別、エンドユーザー別 2025年-2033年の日本の機会分析と産業予測」と公開した。

レポートによると日本の倉庫ロボティクス市場は24年時点での評価額が4億1400万米ドルであり、その後、CAGR(年平均成長率)15.4%で急成長。33年までに14億9800万米ドルに達する見通し。

この成長の背景には、日本が世界有数のEC(電子商取引)大国であり、スマートフォン対応のECプラットフォームやオムニチャネル戦略が普及したことで、消費者行動が大きく変化したことが影響している。迅速な出荷と正確な在庫管理が求められており、オンライン小売業の拡張が倉庫の自動化ニーズを加速。また商品ラインアップの多様化により効率的な保管・仕分けシステムが求められている。倉庫ロボットの環境認識や作業効率はセンサーの精度向上、AI(人工知能)の活用、機械学習の導入により飛躍的に向上しており、複雑な倉庫作業への適応力が向上。これによってヒューマンリソースは、より戦略的な業務へとシフトし生産性全体の向上につながっている。

一方、初期コストの高さがロボティクス導入の大きなハードルとなっている。長期的には費用削減効果が期待される一方で、特に中小企業にとっては初期投資の負担が重く、導入の決断を遅らせている。また人間作業員が持つ判断力や柔軟性は現在の技術では完全に再現することが難しく、完全自動化には依然として限界が存在する。

市場をけん引している主なロボットのタイプはAGV(無人搬送車)であり、自動でルートを判断しながら物資を効率的に運搬するAGVは、人的リソースの削減と操作の最適化を実現している。先進的なナビゲーションシステムにより、事故のリスクを抑えつつ安全で迅速な作業が可能となっており、さまざまな施設への適応性も高く柔軟な導入が進んでいる。

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LOGISTICS TODAY編集部
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