サービス・商品VRやARなどのコンテンツ開発を手掛けるシンフォニア(東京都府中市)は26日、同社の「小型移動式クレーンVR訓練システム」とアプリ連動感電デバイス「UNAGI」を連携させ、VRによる視覚と聴覚に、「感電」の感覚を加えた事故体験コンテンツを開発したと発表した。感電事故を疑似体験できるコンテンツで、安全教育の教材として普及を図る。
開発したコンテンツは、VR空間内で体験者が感電災害に被災する瞬間、「UNAGI」が作動し、体験者の指に装着した電極から電気が流れる。体に実際に電気が走る衝撃が伝わることで、感電の危険性を直感的、強烈に記憶に刻み、安全意識の飛躍的な向上が期待できるとしている。電流の強さは、強・中・弱の3段階から選択できる。
クレーン作業中に起こる労働災害の中でも、特に高圧電線との接触による感電は危険で、死亡災害にも直結することがある。
しかし、従来の安全教育は座学や映像視聴が中心であり、知識としては理解できても、災害の恐ろしさを実感し、危険に対する感受性を高めるまでには至らないという課題がある。このため同社は、リアルな体験を通じて危険を体で覚えることが不可欠だと考え、感電を疑似体験できるコンテンツを開発した。
小型移動式クレーンVR訓練システムは、VR内で現実に近い操縦トレーニングが可能で、初心者でも安全に操作できることから、物流業界や建設業界などで利用されている。
同社は「VRのリアルな視覚・聴覚情報に身体的な衝撃が加わることで、感電事故を自身の身に起きたこととして認識できる。また、一度体験した感電の衝撃と恐怖感によって、現場で本能的に危険を察知し、回避行動をとる能力も養える」としている。

▲感電体験デバイス「UNAGI」を装着して感電体験ができる(出所:シンフォニア)
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