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荷主YKK AP（東京都千代田区）は11月27日、高断熱窓用「Low-Eガラス」を生産する新棟（N3B棟）を滑川製造所（富山県滑川市）に新設し、操業を開始したと発表した。新棟の稼働により、全国でのLow-Eガラス生産能力は従来比150％に拡大する。
▲高断熱窓用「Low-Eガラス」を生産する滑川製造所N3B棟（出所：YKK AP）
Low-Eガラスはガラス表面に金属膜をコーティングすることで断熱性・遮熱性を高めた製品で、窓の高断熱化に広く用いられている。YKK APは複層ガラスやトリプルガラス向けにLow-Eガラスの採用を進めており、出荷数量に占めるLow-E比率は90％を超える。
新棟には薄膜コーティング設備（スパッタリングライン）を導入し、年300万平方メートルの生産能力を確保した。N3B棟で生産したガラスは隣接建屋で複層・トリプルガラスに加工され、住宅用「APW」シリーズやビル用窓として敷地内で一貫生産される。
操業開始に伴い、富山婦中工場（富山県富山市）でのLow-Eガラス製造は終了し、今後は滑川製造所、埼玉窓工場（埼玉県久喜市）、北海道工場（北海道石狩市）の3拠点で生産体制を構築する。N3B棟は鉄骨造（一部2階建）で延床面積は4818平方メートル、総投資額は建屋・設備含め35億円。
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