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日本郵船、TNFDレポートを公表

2026年2月24日 (火)

環境・CSR日本郵船は24日、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)提言に基づく開示報告書「日本郵船グループ TNFDレポート2025 -A Passion for Planetary Wellbeing-」を公表した。外航海運業とそのバリューチェーンを対象に、自然への依存・インパクト、リスク・機会、管理体制、測定指標・目標を整理した。

(出所:日本郵船)

レポートはTNFDが示す「ガバナンス」「戦略」「リスクとインパクトの管理」「測定指標とターゲット」の4本柱に沿って構成。2025年6月公表の海運セクターガイダンスを踏まえ、自然関連リスク・機会や指標項目を拡充した。

戦略面では、外航海運業の上流(燃料調達、造船)、直接操業(船舶運航)、下流(港湾、解撤・解体)ごとに自然への依存・インパクトを5段階で評価。船舶運航ではGHG排出、水中騒音、外来種導入などを高インパクトと位置付けた。23年7月-24年6月の運航データを基に約50キロメートル四方のメッシュで航行密度を分析し、保護地域や生物多様性重要地域と重ね合わせて要注意地域を特定した。

リスクでは、異常気象の激甚化による運航影響、海洋保護区拡大や各種国際規制強化への対応コスト増、持続可能燃料需要の高まりによる燃料価格上昇などを挙げた。対応策として独自安全基準「NAV9000」、バラスト水処理装置の全船搭載、代替燃料船の導入拡大などを進める。

測定指標では、重大事故件数、GHG排出量、船舶航行距離、NOx・SOx排出量、バラスト水処理装置搭載率などを開示。重大事故件数は24年度0件。バラスト水処理装置は24年にグループ支配船で搭載率100%を達成した。GHG排出量は30年度までに21年度比45%削減(Scope1+2)、50年度ネット・ゼロ(Scope1-3)を目標に掲げる。代替燃料船は30年度までに累計51隻の導入を目指す。

特集では「海への恩返し」をテーマに、フィリピンでの河川回復支援、環境DNA調査への参画、船舶の安全かつ環境上適正な再生利用の取り組みを紹介した。

海運業は海洋という自然資本に依存する産業であり、生物多様性保全やネイチャーポジティブへの対応は事業継続の前提条件となる。TNFD提言に沿った開示の高度化は、国際ルール形成や資本市場との対話を見据えた取り組みといえる。

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LOGISTICS TODAY編集部
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