国際欧州委員会と英国競争・市場庁(CMA)は25日、EU・英国間の競争分野に関する協力協定(EU-UK Competition Cooperation Agreement)に署名した。英国のEU離脱後、競争分野に特化した初の二国間協定で、反トラストや企業結合審査における情報共有と調整の枠組みを明確化する。
協定では、EU側の欧州委員会や加盟国競争当局と、英国側のCMAが、重要な独禁調査やM&A審査について相互に通知し、必要に応じて調整することを定めた。物流企業やフォワーダー、インフラ事業者の大型統合案件では、EU域内と英国で並行審査が行われるケースが多く、当局間の連携が審査期間や条件設定に影響を与えてきた。今回の協定は、こうした同時進行審査の不確実性を一定程度抑える効果が期待される。
一方で、共有される情報の機密性確保も明記した。企業が提出した機密情報は、当該企業の同意がなければ他方当局に提供できないとされ、調査協力と情報保護の両立を図る設計となっている。物流分野では運賃、顧客構成、ネットワーク設計など競争上センシティブな情報が多く、企業側の対応負荷が焦点となる。
この協定は、既存のEU・英国通商・協力協定(TCA)を補完する位置付けで、競争分野に特化した運用ルールを具体化した。発効にはEU、英国双方の批准手続きが必要で、EU側では理事会決定と欧州議会の同意を経て正式に成立する。
欧州委員会は、米国、カナダ、日本、韓国、スイスなどとも競争協力協定を結んでいる。物流業界にとっては、EU域内と英国を跨ぐM&Aやアライアンスを検討する際、当局対応の見通しが立てやすくなる一方、審査の連動性が高まることで、より精緻な競争影響分析が求められる局面に入ったといえる。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。
LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com
LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。
ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。



















