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首都圏物流の実態可視化、都市内流動64%

2026年3月27日 (金)

調査・データ東京都市圏交通計画協議会は23日、2025-26年度に実施した「第6回東京都市圏物資流動調査」の結果を公表した。事業所や企業、世帯などを対象に「モノの動き」を把握し、都市交通やまちづくりに反映することを目的としたもので、物流の実態と課題を広域的に整理するとともに、新たな都市政策の方向性を提示した。

調査によると、東京都市圏における物資流動は1日あたり461万トンで、このうち64%が圏域内、36%が圏域外との流動となった。人の移動に比べ、物の移動は都県境を越える広域性が強い点が特徴とされる。品目構成では生活関連品が3-4割、重工業品が4-5割を占め、都市の生活と産業双方を支える構造が確認された。

物流施設の役割も改めて浮き彫りとなった。物資流動の出発・到着ともに約4割を物流施設が占める一方、到着箇所数では居住施設が26%に達し、小口多頻度配送の進展を反映する。過去10年で物流施設数は1割増加し、延床1万平方メートル以上の大型施設の比率も上昇した。立地は臨海部や高速道路沿線など交通利便性の高い地域に集中している。

輸送手段では、圏域内物流の95%、圏域外を含めても大半をトラックが担う。長距離では大型車、都市内配送では2トン以下の小型車の比率が高まるなど、輸送の二極化も進む。企業の意向としては、運賃適正化や情報共有、積載効率向上など効率化施策への関心が高い。

都市内の物流課題も顕在化している。中心市街地では路上駐車の45%が荷さばき車両、住宅地でも3割超を占め、交通との競合が常態化している。また、宅配は世帯あたり週1回程度の受取が一般的で、若年層ほど再配達率が高い傾向が確認された。

こうした結果を踏まえ、同協議会は「物流まちづくり」を提唱。物流施設立地を踏まえた都市計画▽中心市街地・住宅地での物流配慮▽物流を起点とした新たな価値創出──の3本柱を示した。物流を都市機能の一部として位置付け、土地利用や交通政策と一体で設計する必要性を強調している。

人口減少やEC(電子商取引)拡大、労働力不足など環境変化が進むなか、物流の効率化と都市環境の調和をいかに両立するかが課題となる。

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LOGISTICS TODAY編集部
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