荷主トヨタ自動車といすゞ自動車は15日、燃料電池(FC)小型トラックの量産化に向けた共同開発で合意したと発表した。いすゞのBEV(バッテリー式電気自動車)小型トラック「エルフEV」をベースに、トヨタの第3世代FC(燃料電池)システムを組み合わせる。2027年度の生産開始を目指し、商用車分野での水素活用を本格化させる。
小型トラックは、スーパーマーケットやコンビニエンスストア向け配送などで使用されるケースが多く、冷凍・冷蔵機能を備えた車両による多頻度運行や長時間稼働が一般的だ。運行効率を維持するため、短時間でのエネルギー補給が求められる。FCEVは水素充てん時間が短く、1回あたりの航続距離も長いため、高稼働条件に適した動力源とされる。
開発では、いすゞの車両設計基盤「I-MACS」(アイマックス)を活用した車体に、トヨタの第3世代FCシステムを搭載する。燃料電池の耐久性向上や制御技術の高度化を図り、ディーゼル車に近い耐久性能の実現を狙う。両社はこれまで路線バスなどでの共同開発や実証を進めており、その知見も今回の車両開発に反映する。
一方で、FCEVの普及にはコストの高さが課題となる。車両構造の最適化や製造プロセスの見直しに加え、燃料電池セルの設計・生産の効率化を通じてコスト低減を進める。商用車用途では車両価格が導入判断に直結するため、量産化に向けたコスト競争力の確保が不可欠となる。
商用車の脱炭素化を巡っては、BEVとFCEVを併用する「マルチパスウェイ」が現実的な選択肢とされる。長距離や高稼働用途では水素、都市内の短距離輸送では電動化といった使い分けが想定される。水素インフラ整備や燃料供給体制の構築は依然として課題だが、商用車への適用が進めば需要創出にもつながる。物流分野における脱炭素手段の選択肢として、FCEVがどこまで普及するかが今後の焦点となる。
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