調査・データ岡山県は24日、県内中小企業と自動車関連企業を対象に実施した中東情勢の影響調査の結果を公表した。原材料価格やエネルギーコストの上昇に加え、物流コストの増加や調達の不安定化が広範に波及しており、企業活動への影響が顕在化している。
中小企業向け調査では、製造業の43.0%、商業の47.7%がすでにマイナス影響を受けていると回答し、「今後生じる見込み」を含めるとそれぞれ78.9%、76.5%に達した。影響の内容は「原油・原材料価格の高騰によるコスト増加」が製造業で91.6%、商業で89.4%と最も多く、「物流のコスト上昇や混乱・停滞」も製造業53.6%、商業51.8%と半数超を占めた。「調達の不安定化などサプライチェーンへの影響」も製造業52.0%、商業48.2%と高水準で、供給網全体に波及している。
製造業ではプラスチック(61.5%)、金属製品(49.4%)、繊維(43.8%)で影響が大きく、原材料依存度の高い分野ほど影響が顕著だ。自由記述では「シンナーの調達難」や「重油供給制限による稼働調整」など、実務レベルでの支障も報告された。
企業の対応としては「価格転嫁」が製造業57.9%、商業52.9%で最多となり、コスト増を販売価格に反映する動きが広がる。一方で「調達先の多様化」(製造業37.2%)や「在庫積み増し」(同26.3%)など供給リスクへの対応も進むが、「特に対策していない」とする企業も2割前後存在し、対応力にはばらつきが見られる。
自動車関連企業の調査では影響はさらに深刻で、「影響がある」または「今後影響が予想される」との回答は92.9%に達した。具体的には「原材料価格の高騰」(87.2%)、「調達遅延・供給不安」(76.9%)、「エネルギーコスト上昇」(69.2%)に加え、「物流コスト増加」も66.7%と高い割合を占めた。発注量の変動(61.5%)や輸送リードタイムの長期化(20.5%)も確認され、需要・供給双方で不確実性が増している。
対策面では「価格転嫁」(53.8%)が最多だが、「対策していない」も30.8%と高く、対応が後手に回る企業も少なくない。輸送ルート見直しは7.7%にとどまり、物流面での構造的な見直しは限定的だ。
調査からは、中東情勢の影響が単なるコスト上昇にとどまらず、物流の混乱と調達リスクを通じてサプライチェーン全体に広がっている実態が浮かぶ。特に物流コストの上昇とリードタイムの不安定化は、在庫戦略や調達先選定の見直しを迫る要因となっている。
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