財務・人事飯野海運が8日発表した2026年3月期連結決算は、売上高が前期比10.3%減の1272億9500万円、経常利益が同2.8%減の168億8500万円、最終利益が16.2%減の153億9100万円となった。外航海運市況の軟化や中東情勢悪化に伴う輸送制約が響いた一方、不動産事業は都心オフィス市況改善を背景に増益となった。
主力の外航海運業は、売上高が12.8%減の1024億6400万円、営業利益が33.4%減の87億8600万円。大型原油タンカーは、米国・イスラエルによるイラン攻撃を受けたホルムズ海峡の事実上の封鎖により市況が急騰したものの、混乱局面が続き実勢を捉えにくい状況となった。ケミカルタンカーも中国経済低迷による需要減に加え、中東域への配船制限の影響を受けた。
一方、大型LPG(液化石油ガス)船は米国からアジア向け長距離輸送需要増加で船腹需給が引き締まり、市況は高水準を維持。ドライバルク船も穀物や石炭輸送需要に支えられ堅調に推移した。2026年1月には2隻目の大型エタン船が完成し、新造船投入も進めた。
内航・近海海運業は、内需低迷や中国経済減速の影響を受け、売上高が5.1%減の107億6400万円、営業利益が33.3%減の3億300万円となった。ホルムズ海峡封鎖に伴うアジア各国プラントの減産も影響した。
一方、不動産業は好調だった。東京都心やロンドンのオフィス賃貸市場が堅調に推移し、売上高は8.2%増の141億8000万円、営業利益は25.7%増の43億5000万円となった。オフィス稼働率改善や賃料更改が収益を押し上げたほか、イイノホールやスタジオ事業も安定稼働した。
27年3月期は、売上高1290億円、経常利益67億円、最終利益121億円を見込む。会社側は、26年6月中にホルムズ海峡の往来が再開し、その後2か月程度で輸送がおおむね正常化する前提で業績予想を策定したとしている。
また、新中期経営計画「Transformation for a Sustainable Future」では、31年までの5年間で2000億円を成長分野へ投資する方針を示した。海運と不動産を軸に事業ポートフォリオ再構築を進めるほか、配当性向40%を基準とした株主還元や下限配当導入も打ち出した。
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