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東亜建設と太陽工業、伏木富山港工事に減揺技術

2026年6月2日 (火)

荷主東亜建設工業と太陽工業は2日、浮遊ケーソンの動揺を抑える「シート製減揺タンク」を、伏木富山港富山地区岸壁工事で初めて現場導入したと発表した。2025年10月に採用し、えい航中の動揺低減効果と、施工省力化、安全性向上を確認した。

同技術は、浮遊ケーソン上に内部へ水を薄く張った減揺タンクを配置し、波浪でケーソンが傾く際にタンク内の水が移動する力を利用して揺れを抑える仕組み。東亜建設工業が海上・港湾・航空技術研究所港湾空港技術研究所の革新的社会資本整備研究開発推進事業を通じて開発してきた。今回の現場導入では、太陽工業の膜構造の設計・加工技術を生かし、従来の鋼製タンクに代えてシート素材の減揺タンクを採用した。

港湾施設では、海上輸送需要の増加や貨物船の大型化に対応する国際物流ターミナル整備、防災・減災を目的とした防波堤整備が進む。外洋に面した海域ではケーソンが大型化し、巨大な起重機船を使わず、ケーソンを浮かべて小型船でえい航し据え付ける施工が多い。一方、波浪条件によって浮遊ケーソンが大きく動揺し、作業員の安全確保や据付工程の制約、作業船の長期拘束が課題となっていた。

今回の工事では、伏木富山港の新湊地区から富山地区へえい航するケーソンにシート製減揺タンクを搭載。シート素材にしたことで、タンクの設置や撤去作業の効率化を図った。

検証では、起重機船による吊りえい航の動揺低減効果に加え、ロール(横揺れ)、ピッチ(縦揺れ)を20%低減できることを確認した。動揺抑制により、えい航から据付、中詰め投入までの一連の施工を安全かつ円滑に進められたという。

▲伏木富山港富山地区岸壁工事のケーソンえい航状況(出所:東亜建設工業)

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