ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

米関税を一部調整、フォークリフトも対象

2026年6月3日 (水)

国際米政府は1日、鉄鋼、アルミニウム、銅の輸入品に対する追加関税制度を一部見直す大統領布告を出した。通商拡大法232条に基づく措置で、農業機械や住宅用HVAC(暖房・換気・空調)関連機器、一部の移動式産業機械などについて、2027年12月31日までの時限措置として関税率を調整する。物流分野では、フォークリフトなどのマテリアルハンドリング機器が対象に含まれており、米国内で設備を使う荷主や物流事業者の投資判断にも影響しそうだ。

今回の布告では、農業機械や一部の住宅用HVAC機器について、鉄鋼・アルミ派生品として課されている追加関税を15%に抑える対象に加える。従来、金属を主材料とする派生品には25%の追加関税が課される枠組みがあり、固定式産業機械や電力機器の一部には暫定的に15%の低減税率が適用されていた。新たに、米国の農業生産や住宅関連産業を支える設備も低減税率の対象に広げる。

また、ブルドーザーやフォークリフトなどの移動式産業機械についても、通商協定国などからの輸入品を中心に一部の税率を調整する。布告では、これらの機械が建設、工場運営、産業物流に不可欠な役割を担うと説明している。物流倉庫や製造現場で使われる荷役機器は、設備投資額や調達時期が事業計画に直結するため、関税負担の変化は米国内の物流拠点整備や工場内物流の自動化投資にも波及する可能性がある。

具体的には、6月8日以降に米国へ輸入される対象品について、原則25%の追加関税を維持しつつ、アルゼンチン、エクアドル、エルサルバドル、グアテマラ、日本、韓国、リヒテンシュタイン、スイス、台湾、英国、EU加盟国からの一部製品は、既存の関税率と232条追加関税を合わせた税率が15%となるよう調整する。対象製品の既存関税率が15%以上の場合、追加の232条関税は課されない。

さらに、米国産の鉄鋼、アルミ、銅を一定比率以上使った製品への優遇条件も見直す。これまで「完全に米国産」とみなす基準は金属重量の95%以上だったが、今回85%以上に引き下げる。該当する派生品には10%の税率を適用できる仕組みとし、海外メーカーに米国産金属の使用拡大を促す狙いがある。

一方で、アルミ製リソグラフ版やスチールラックは新たに派生品関税の対象に加える。関税回避を防ぎ、金属関連の輸入管理を強める。米政権は、鉄鋼、アルミ、銅を国家安全保障上重要な素材と位置付け、国内生産基盤の維持を重視している。保護主義的な関税制度を維持しながら、農業、建設、物流、製造現場で使う設備の過度なコスト上昇を抑える措置とみられる。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com

LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。

ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。