行政・団体公正取引委員会は3日、2025年度に独占禁止政策協力委員や地域の経済団体などから寄せられた主な意見を公表した。物流関連では、運送会社と荷主の取引慣行を巡り、荷下ろし作業の強要や無対価での荷役が業界慣行として残っているとの指摘が出た。発荷主によるこうした行為については、法令違反に当たることの周知が必要だとし、着荷主側の行為についても何らかの基準づくりを求める意見が九州地区の経済界から寄せられた。
価格転嫁を巡っては、中小企業の交渉環境がなお途上にあるとの声が各地で目立った。労務費、原材料費、エネルギーコストは一定程度転嫁が認められる一方、外注費など多重下請け構造の中で発生するコスト上昇は「自助努力」とされやすいとの指摘もあった。物流業界でも元請け、下請け、協力会社が重層化する取引構造が多く、運賃・料金だけでなく、附帯作業費や待機時間、外注費の扱いが価格交渉の争点になりやすい。
また、フードサプライチェーンに関しては、公取委が食品流通の商慣行である「3分の1ルール」について、場合によっては優越的地位の濫用に当たるおそれがあると示したことを評価する意見があった。食品物流では納品期限や返品、在庫廃棄が物流負荷やフードロスに直結するため、商慣行の見直しは物流効率化とも関わる。
このほか、軽油販売業者による価格カルテル調査について、生活に密接な事案への積極的な法執行を評価する意見も出た。軽油価格はトラック輸送コストに直結するため、燃料市場の競争環境は物流事業者の収益にも影響する。
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