M&Aセレンディップ・ホールディングスは11日、特別目的会社のセレンディップSPC3号を通じ、建設機械部品商社・加工事業を手がける日建産業(大阪市西区)の全株式を取得し、子会社化すると発表した。取得価額は普通株式39億4100万円、アドバイザリー費用などを含めた概算で42億4100万円。株式譲渡の実行日は7月1日を予定する。
日建産業は、建設機械メーカー向け部品を中心とする商社事業と、ライニング鋼管などの加工事業を展開している。韓国を中心にアジアから調達した建機部品を国内大手建機メーカーへ販売するほか、油圧ショベルやクレーン向けの機材パーツ加工、給排水用ライニング鋼管の製造・販売を手がける。大阪本社、神戸支店、和歌山工場を持ち、韓国にも調達機能を備える。
2026年3月期の単体業績は売上高95億2400万円、営業利益6億8900万円、経常利益7億600万円、純資産17億2100万円。主要取引先には、コベルコ建機、コマツ、日立建機ティエラ、住友建機、タダノ、積水化学工業などがある。
セレンディップは、自動車部品などものづくり企業への投資と経営支援を進めてきた。今回の買収により、自動車産業に隣接し、構造部材や加工技術で共通性がある建設機械関連領域へ事業を広げる。日建産業の韓国調達ネットワークや関西圏の拠点を活用し、グループ全体の調達力や西日本での営業基盤を強化する狙いだ。
同社は今後、日建産業に経営人材を派遣し、営業、製造、経理財務、人事、ITなどの面で支援する。自動車業界で培った品質管理の知見を展開するほか、DX(デジタルトランスフォーメーション)や協働ロボットを活用した工程の見える化、自動化、省人化も進める方針。建機業界は海外需要の拡大が見込まれる一方、需給変動も大きく、部品調達や安定供給体制の強化が競争力を左右する。セレンディップは商社機能と加工機能を取り込み、建機関連の供給網を広げる。
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