調査・データ沖縄県は11日、中東情勢の緊迫化に伴う県内経済への影響に関する実態調査結果を公表した。原油価格の高騰や原油由来素材の価格上昇、調達難などが事業活動に及ぼす影響を把握し、支援策の検討につなげる狙い。各部局が所管する関係団体や主要企業を対象に4月23日から5月21日まで調査し、5月29日時点で343件の有効回答を集計した。
事業活動への影響については、「現在影響が出ている」との回答が233件で67.9%に上った。「今後懸念される」の90件、26.2%と合わせると、全体の94.1%が何らかの影響を認識している。主な内容は、ガソリン、軽油、LPガス、重油、船舶オイルなど燃料価格の高騰、プラスチックや紙、タイヤなど資材全般の値上がり、運送・輸送コストの上昇などだった。
原油由来素材の価格高騰や調達難については、182件、53.0%が「現在影響が出ている」と回答した。燃料や各種オイルのほか、塗料用シンナー、ペンキ、ウレタン防水材、塩ビ配管、プラスチック製品、アスファルト合材、医療用手袋、農業用ビニール、出荷梱包資材など幅広い品目で影響が出ている。価格上昇だけでなく、品薄、購入制限、納期遅延も確認された。
原油由来以外の素材にも影響は広がっている。非原油由来素材への波及では、136件、39.7%が「現在影響が出ている」と回答し、段ボールやコピー用紙、梱包材、緩衝材、食品、金属資材、セメント、生コン、木材、肥料、飼料、農薬などの価格上昇が挙がった。燃料費上昇が物流費や製造コストを押し上げ、県内の幅広い産業に波及している。
分野別では、広域交通で航空燃料、船舶用重油、バス・タクシー用の軽油やLPG(液化石油ガス)の高騰が報告された。離島航路や公共交通では燃油コストの増加に加え、離島向け石油製品の輸送・調達コスト上昇も課題となっている。農林水産業ではトラクター用軽油や運搬車両のガソリン代、出荷資材、肥料・飼料の高騰が目立つ。商工・製造業では燃料費、樹脂、塩化ビニル、ナフサ関連資材の価格上昇や、物流費の増加が指摘された。
県への支援要望があるとした回答は275件で、全体の80.2%を占めた。具体的には、価格転嫁の環境整備が91件で最も多く、資金繰り支援が67件、代替調達ルート確保の支援が42件で続いた。航空、船舶、バス、タクシー、トラックなどへの燃料費補助や、離島向け燃料の安定供給、運賃転嫁への理解促進を求める声もあった。
県は、調査結果を踏まえ、26年度予算の早期執行や国の重点支援地方交付金の活用を進める。
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