ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

航空貨物長期運賃、26年は5-15%上昇

2026年8月3日 (月)

調査・データ航空・海上運賃データを提供するゼネタ(ノルウェー)はこのほど、2026年の航空貨物市場見通しを上方修正し、荷主が支払う長期契約運賃が通年で前年比5-15%上昇するとの予測を公表した。25年12月時点では5-10%の下落を見込んでいたが、2月末に中東で紛争が激化し、輸送能力が急減したことを受け、見通しを大幅に引き上げた。

同社によると、2月28日の紛争激化で世界の航空貨物輸送能力の12%が一夜で失われた。この影響で26年上半期の供給量は前年同期比1%増にとどまった一方、需要は4%増加した。需給の不均衡を背景に、スポット運賃と長期契約運賃を合わせた世界の航空貨物運賃は上半期に17%上昇し、5月のスポット運賃は40%前後上昇した。

通年の需要は従来予想の2-3%増の上限に近い水準を見込む。供給は従来の3-4%増から2-3%増へ下方修正し、その下限付近にとどまると予測する。下半期は中東地域の輸送網が回復し、需要の伸びも鈍化することで、需給は徐々に荷主側に有利な方向へ向かう可能性があるとした。ただ、地政学リスクによる新たな供給障害には警戒が必要としている。

需要面では、AI(人工知能)関連貨物と越境EC(電子商取引)貨物で明暗が分かれている。半導体やサーバーなどAI関連製品の輸送が拡大し、26年4月の世界半導体売上高は前年同月比2.1倍となった。AI関連貨物は航空貨物全体の1割未満だが、太平洋横断路線に集中し、同路線を今年最も強い市場に押し上げている。

一方、中国発の低価格品とEC関連輸出は5月に7%減少し、6か月連続で前年を下回った。欧州連合(EU)が7月1日、150ユーロ以下の輸入品に適用していた関税免除を廃止し、商品1点当たり3ユーロの関税を導入したことも逆風となる。11月には2ユーロの取扱手数料も加わる見通しで、近年の航空貨物需要を支えた低価格EC貨物の成長は続きにくいとみている。

ゼネタは、中東の主要空港が閉鎖された後もチャーター便が数日以内に再開した点を挙げ、航空輸送は海上輸送に比べて供給網の混乱に迅速に対応できると指摘した。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com

LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。

ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。