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東京理科大、抵抗スイッチングの熱的自己組織化解明

2026年8月31日 (月)

荷主東京理科大学は8月31日、有機伝導体の抵抗スイッチング状態について、金属相と絶縁相が物質内部で共存し、ジュール発熱と放熱の釣り合いによって両相の割合が自律的に調整される「熱的自己組織化」の仕組みを明らかにしたと発表した。研究成果は17日、国際学術誌「Physical Review Applied」にオンライン掲載された。

研究は東京理科大学、物質・材料研究機構(NIMS)、東京科学大学、理化学研究所の共同研究グループが実施した。有機伝導体「(d7-DMe-DCNQI)2Cu」を対象に、電気輸送測定と1H-NMR測定を組み合わせ、抵抗スイッチング時の物質内部の電子状態を調べた。

その結果、抵抗スイッチング状態は均一な電子相ではなく、金属相と絶縁相が共存していることを確認した。さらに、周囲の温度を下げても試料の大部分が金属-絶縁体転移温度の約79ケルビン付近に保たれる「温度固定効果」を確認。一定の電流範囲では、通常のオームの法則とは逆に、電流を減らすと電圧が上昇する「逆オーム則」も見いだした。

研究グループは、試料から周囲へ逃げる熱量とジュール発熱が釣り合うよう、金属相と絶縁相の割合が自己調整されることで、これらの現象が生じると説明している。抵抗スイッチングを相転移、熱流、電気伝導が結び付いた非平衡定常状態として捉える成果で、熱流や相共存を制御することで、より小さなエネルギー散逸で動作する抵抗スイッチングにつながる可能性がある。

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