サービス・商品マン・トラック&バス(MAN、ドイツ)は8日、バッテリー式電気トラックへの移行による競争優位性などをまとめた戦略レポート「Beyond Diesel」を発表した。欧州3社の実在する顧客事例を通じ、車両だけでなく充電設備やエネルギー管理などを含むシステム全体を電動化することで、ディーゼル車と比べて5年間で最大13%の総所有コスト(TCO)削減効果が得られるとしている。
レポートによると、欧州ではすでに1万5000台以上の電気トラックが日常的に運行され、約5000社の運送会社が運用している。2030年までに欧州で新規登録されるトラックの15~35%がバッテリー式電気トラックになると予測。2035年までには、欧州の運送・輸送会社の約50%が保有車両に少なくとも1台のバッテリー式電気トラックを導入すると推定している。
電気トラックの経済性を高める上では、車両、充電ステーション、充電インフラ、エネルギー管理などのエコシステム全体が重要になるという。充電イベントの最大90%はすでに事業者の施設で行われており、太陽光発電システム、蓄電池、インテリジェントな充電戦略を組み合わせることで、エネルギーコストを1kWh当たり0.16ユーロ未満に削減できるとしている。
事例の一つであるドイツのBetonwerk Bad Lausickは、6つのバッテリーパックを搭載したMAN eTGXトラック5台を使用。400kWの充電ステーション、1.8MWpの太陽光発電設備、複数拠点の蓄電池システムからなるエネルギーエコシステムを構築し、5年間で約50万ユーロのTCO削減を実現している。
このほか、イタリアのFoppiani Transportは電気トラクターユニット1台、電気シャシー車両1台、MAN eTGX1台を発注し、充電設備を備えた営業所と350kWpの太陽光発電設備を運用している。オーストリアのSchlager Transport Logistikは、保有車両の50%をバッテリー式電気自動車とし、2030年以降の完全電気自動車化を目指している。
MANは、電動化について、車両単体ではなく、デポ、充電インフラ、エネルギー管理を含むシステム全体で取り組むことが競争優位性につながるとしている。


































