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三菱総研、有事のエネルギー調整力強化を提言

2026年9月9日 (水)

荷主三菱総合研究所(MRI)は9日、中東情勢の悪化などを踏まえ、危機時にもエネルギー需給を柔軟に組み替えられる「エネルギー自律化」を提言した。備蓄や調達先の多角化だけでなく、需要と供給の構造そのものを変えることで、長期的な供給制約や価格高騰への耐性を高める考えだ。

MRIは2035年度を想定し、現行政策や既定計画に沿うシナリオと、追加対策を講じる「自律シナリオ」を比較した。一定の燃料価格高騰が1年間続く有事を前提に、再生可能エネルギー、原子力、石炭火力、自動車、資源循環の5分野を分析した結果、化石燃料費の追加負担を合計で1兆円程度回避できると試算した。

提言では、エネルギー自律化をすべて国内で賄う自給自足とはせず、海外依存を一定程度抑えながら、危機時に需要や供給の優先順位を切り替えられる能力と位置付けた。実現に向け、危機時の価値を評価する仕組み、供給機能を確保する契約・制度、地域単位で未利用資源を活用する仕組みの3つの制度転換を挙げた。

中東情勢の悪化では、燃料価格だけでなく調達や海上輸送、国内の精製・流通にも制約が及ぶ。MRIは、石油供給網の再設計や地域資源の活用も含め、エネルギー安全保障を脱炭素や産業競争力と一体で進める必要があるとしている。

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